馬トク会員募集中!

馬トク指数・外厩入り馬トク出馬表・成績

全レース出馬表・データ・成績を提供中  東京 阪神 函館

【2021年レース回顧】ダービー馬マカヒキが見せた魂の復活劇 友道調教師「ダービー馬はやっぱり特別」

接戦を制して5年1か月ぶりの白星を挙げたマカヒキ(左から4頭目)
接戦を制して5年1か月ぶりの白星を挙げたマカヒキ(左から4頭目)

◆京都大賞典・G2(10月10日、阪神・芝2400メートル、14頭立て=良)

 泥臭く、勝利だけを目指すような走りが格好よかった。マカヒキが前回勝ったのは5年も前の16年仏ニエル賞。藤岡康は長く眠っていた闘争心を呼び起こすように、ずっと手綱を押し続けた。全身を使って早々と気合を乗せた3コーナーに、馬群の狭いスペースをこじ開けた直線入り口。ゴール前でも進路を切り替える場面がありながら、不死鳥のように伸びてきた。執念だった。

 検量室前に引き揚げてくる人馬を待っていたのはスタンドからの大きな拍手。コロナ禍の入場制限がある中、しかもG2でこれほどの拍手が起きたことに驚いた。思わず東京競馬場で走りを見守っていた友道調教師にLINEを送ると、返ってきたのは「東京でも拍手がすごかったです。感謝です」の文字。魂の走りは、画面越しでも府中の杜まで伝わっていた。その光景に胸を打たれた友道師から数日後に聞いた言葉が今も脳裏に焼き付いている。「ダービー馬って、やっぱり特別なんだね」

 日本ダービーは競馬の祭典と言われる。友道師が初めて勝ったのはマカヒキの2016年。それまでは漠然と勝ちたいレースの一つに過ぎなかった。しかし、実際に勝つことで感じた「重み」が価値観をガラッと変えた。「1回勝つと、何度でも取りたいなというのが自然とわいてくる。他のG1では、そんな気持ちにならない。例えばジャパンCならだめでも来年も行けるけど、ダービーにはそれがない。(各馬)1回しかチャンスがないから」。

 2018年にはワグネリアンで2勝目。悲願の初制覇となった福永の姿に目を潤ませた勝利でさらに重みを感じる一方、もどかしい思いも強くなっていた。「2頭ともダービーを勝った後、なかなか勝てていない」。ともに3歳秋以降はG2の1勝のみ。ダービーは運のいい馬が勝つと言われるが、それも強さがあってこそだろう。友道師にこの2頭について取材をするたび、淡々と落ち着いた口調の中にも「勝たせたい」という意志を感じるようになっていた。京都大賞典は、強い使命感からようやく、少しだけ解放された勝利だったと思う。

 友道厩舎には朝日杯FSを勝ったドウデュースを始め、来年も競馬の祭典を目指す馬たちがスタンバイしている。3勝目となれば、現役では単独トップだ。「あと(70歳の定年まで)12年ぐらいしかないから、何回行けるのか、なんて考えたりするんだよね」。特別な舞台への思いが、来年も勢いを加速させる。2022年の友道厩舎も楽しみだ。(山本 武志)

コラムでHo!とは?
 スポーツ報知のwebサイト限定コラムです。最前線で取材する記者が、紙面では書き切れなかった裏話や、今話題となっている旬な出来事を深く掘り下げてお届けします。皆さんを「ほーっ!」とうならせるようなコラムを目指して日々配信しますので、どうぞお楽しみください。

競馬

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請