【高校野球】記者も“銀治ロス” 三島南・前田銀治の1軍昇格が待ち遠しい

稲木監督と抱き合う三島南・前田(左)
稲木監督と抱き合う三島南・前田(左)

 “銀治ロス”が止まらない。昨年から静岡支局野球担当となり、同秋から度々取材してきた三島南・前田銀治外野手(3年)が来季から楽天入りする。決して全国区の選手とは言えなかった銀ちゃんがプロになれたことは心の底からうれしい。同時に、しばらく面と向かって話す機会すらないのかと思うと、何とも言えない感情が押し寄せてくる。

 彼の姿は、以前担当していたロッテ時代の今江敏晃さん(現楽天育成内野守備走塁コーチ)に重なって見える。両者に共通しているのはプレー中、常に笑顔で「心底野球が楽しい」という感情が見ている人にも伝わることだ。2010年の中日との日本シリーズ、今江さんは27打数12安打と打ちまくり、自身2度目となるシリーズMVPを獲得して本紙に独占手記を寄せてくれた。野球人にとって究極の舞台と言える日本シリーズで、緊張の「き」の字もない人がいるのかと思うぐらい、今江さんの笑顔はまぶしかった。真後ろで見ていた谷繁捕手が「お前楽しそうだな」とつぶやいた逸話は忘れられない。

 銀ちゃんも同じだ。今春のセンバツ。全高校球児の憧れといっていい甲子園の試合当日。ガチガチで飯も喉を通らないチームメートを横目にバクバクおかわりして試合に臨み、右翼フェンス直撃の三塁打を含む2安打を放った。「待ち遠しくて、楽しみで仕方なかった」舞台に立てたことが心からうれしそうだった。

 今夏1回戦では3打席目まで無安打。5回裏直後のグラウンド整備中、たまたま1人でカメラ席にいた私と目が合った。ジェスチャーで「リラックス、リラックス」と伝えると「次見ててくださいよ」とつぶやき、次打席で見事に右中間をぶち破る勝ち越し二塁打。塁上で見せたはじけるような笑顔は今でも目に焼き付いている。担当の部坂スカウトが「試合中、常に楽しそう。そこに注目した」と話したのも大いにうなずける。

 今江さんと同じチームに入れたのは何かの縁なのかなと勝手に思っている。掲げた目標は「3年以内に1軍の戦力」。テレビ越しに、銀ちゃんスマイルが見られる日を、記者も待っている。(武藤 瑞基)

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