【追憶2021】木下雄介さんの背番号「98」魂は生き続ける…竜の仲間はスコアボードずっと「木下拓」

スポーツ報知
21年3月17日、オープン戦で登板した木下雄介さん

◆中日投手・木下雄介さん 昨年8月3日に27歳で逝去

 2021年も多くの著名人の方々が鬼籍に入られました。スポーツ報知では、身近な人の証言や知られざるエピソードとともに、故人をしのびます。

 * * *

 前途有望なプロ野球選手の夢が、志半ばで途切れてしまった。昨年8月、中日投手の木下雄介さんが27歳で急逝。球団から死因の発表はなかったが、7月6日の練習中に倒れて意識不明となり、懸命な治療も実らず帰らぬ人となった。150キロ超の直球で真っ向勝負が身上。「竜の守護神」を目指し、必死に努力している途中だった。

 波乱万丈の野球人生だったが、どんな困難にも屈しなかった。右肩の故障で駒大を中退。その後はアルバイト生活も経験したが、独立リーグからプロの扉をこじ開け、18年に支配下契約を勝ち取った。19年に父・隆さんが交通事故で他界。20年の春季キャンプでは左足首を負傷し、手術を受けた。それでも、同年9月5日のヤクルト戦(神宮)でプロ初セーブを挙げた。昨年はオープン戦で右肩を脱臼。再びマウンドを目指し、リハビリを続けているところだった。

 同じ名字の木下拓哉捕手(29)は、バンテリンDのスコアボードの表記を「木下」にせず、引退まで「木下拓」のままにすると決意。「木下雄」への思いからだ。来季はミットやウェアに、木下さんがつけた背番号「98」入りのロゴを刻む。「簡単な言葉で言い表せないが『雄介の分まで』という気持ちは変わらない」。右腕の魂はこれからも、仲間とともに燃え続ける。

 ◆木下 雄介(きのした・ゆすうけ)1993年10月10日、大阪市平野区生まれ。徳島・生光学園高から駒大に進んだが中退。四国IL・徳島から2016年の育成ドラフト1位で中日入団。18年3月に支配下契約。通算37試合で1セーブ1ホールド、防御率4・87。183センチ、80キロ。右投右打。

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請