【新春野球記者コラム】楽天・滝中瞭太が初10勝で大躍進 来季は先発再挑戦の西口に飛躍の予感

スポーツ報知
滝中瞭太

 2年ぶりのAクラスとなる3位で終えた2021年の楽天。その中で昨年2年目の滝中瞭太投手(27)が自身初の2ケタ10勝をマークするなど、プロ1年目だった20年の2勝から大躍進の結果を残した。「貯金をつくることが一つの目標だったので、それが達成できて良かった」。貯金5は則本の6に次ぎ、チームで2番目の多さだった。その数字にも貢献度が表れている。

 昨年は開幕ローテに入り、10勝5敗、防御率3・21。特に9月以降は7登板で5勝1敗、0・83と圧巻の数字を残した。チームの都合上、登板間隔が不規則になることも少なくなかった中で好成績を記録しており、石井監督もシーズン中から「いろんな苦労をさせている中で、自分のリズムはつかみづらいと思う。その中でしっかりと投球をしてくれている」と賛辞を送っていた。

 心も技も成長した一年だった。昨季初登板の4月1日・ロッテ戦(ZOZO)では1回2/3を10失点KO。翌日の試合前練習中に指揮官が右腕のもとへ歩み寄り、精神論を説いた。「まず、打者にしっかりと気迫を持った球を投げることが一番大事。投手に大事なのはそこなので。『ただ単にかわして、コントロールに気を付けるだけではなくて、そこのボールに気持ちを込めて投げることが大前提だよ』という話をしました」。滝中も「もう一度頑張ろうという気持ちにもなれた」と翌週の登板で巻き返し、その後の躍動にもつなげた。

 今季から本格的に持ち球となったスライダーも好投への一助となった。春季キャンプ時に涌井や則本に教えを請い、「投げなければいけない球だと思っていたので、それがうまくハマって良かった」と自己分析する。昨春には「僕は速い真っすぐや、すごい変化球があるわけでもない。お店がきれいじゃなくてもおいしいラーメン屋ってあるじゃないですか。そういう投手を目指したいですね」と独特の例えで理想を語っていた。味のある投球に、より一層深みが増した。

 一年間の仕事が評価され、契約更改では1700万増の3000万円となった。それでも「金額が高くなればなるほど、戦力外の対象になると思う。ここからは、現状維持を目指すのはあり得ない。(現役生活は)長くないので稼げるうちにしっかりと稼ぎたいと思います」。滝中らしく、一切の慢心がなかった。

 チームは2022年、9年ぶりのVを目指す。背番号57の活躍はもちろん、先発に再挑戦する西口も、さらなるステップアップを果たす可能性が十分だ。昨年まで通算1登板だったが、5年目の昨年は主に救援で33試合に登板し、プロ初勝利を含む5勝を記録。ソフトバンク・柳田には14打数1安打で“ギータキラー”となる数字も残した。大きな経験を積んだ男が、どのような仕事をやってのけるか注目だ。(田中 哲)

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