【2021年レース回顧】北九州記念でヨカヨカが熊本産馬で初のJRA重賞勝利

スポーツ報知
北九州記念を制したヨカヨカと幸英明騎手(手前)

◆北九州記念・G3(8月22日、小倉・芝1200メートル、18頭立て=稍重)

 例年の夏競馬では、なかなかお目にかかれない歴史に残る記録が誕生した。

 夏の小倉は前半戦は日本レコードの連発が話題となった。3週間の“中休み”を挟んだ後半戦に主役になったのがヨカヨカ(牝3歳、栗東・谷潔厩舎、父スクワートルスクワート)だ。熊本産馬として初のJRA重賞勝利。九州産馬としても2005年アイビスサマーD・G3のテイエムチュラサン以来16年ぶりのタイトル獲得となった。

 レースは自慢のスピードを生かして外の17番枠から先行。前半3ハロン33秒2というハイペースの中、外の3、4番手で流れに乗った。直線は幸英明騎手の左ステッキにしっかり反応。馬場の中央をぐいぐい伸び、ライバルを一気に抜き去って先頭でゴールを駆け抜けた。場内からの大きな拍手は何分たってもやむことがなく、“九州産の星”がいかに地元ファンに愛されていたかを改めて感じたシーンだった。

 競馬場全体の祝福ムードは感動的だったが、レース後の関係者たちの表情にもぐっと来るものがあった。レース前週は谷調教師の父で、幸英明騎手の師匠でもある谷八郎・元調教師の一周忌。「感無量という言葉しかありません」とトレーナーが涙を浮かべると、幸騎手も「潔先生の馬で初めて重賞を勝てました。師匠も力を貸してくれたと思います」と感慨深そうに語っていた。

 残念ながらスプリンターズS・G1(10月3日、中山)に向けて調整中だった9月22日に左前脚を負傷。競走能力喪失と診断され引退、繁殖入りが決まった。「短い競走生活でしたけど、最後にタイトルホルダーにしてあげられたことは良かったです。スピードを受け継いだ、いい子を出して欲しいです」と谷調教師は2世の活躍に思いをはせていた。

 ヨカヨカは10月22日に栗東トレセンを退厩。隣接する島上牧場で治療を続け、12月中旬に母としての仕事が待つ北海道のサンデーヒルズに向けて出発した。来春の交配相手はキズナに決定。早ければ2025年にデビューする初子の姿を見るのが、今から楽しみでならない。(吉村 達)

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