【2021年レース回顧】京都ハイジャンプでVのマーニ 三津谷隼人騎手は引退レースで重賞初勝利

スポーツ報知
三津谷は京都ハイジャンプでマーニに騎乗し、重賞初制覇で引退の花道を飾った

◆京都ハイジャンプ・JG2(5月15日、中京・障害3900メートル、11頭立て=良)

 大きな拍手の音が今も耳に残っている。マーニ(牡5歳、栗東・鮫島一歩厩舎、父アドマイヤムーン)が先頭で最後の直線に向かうと、場内のボルテージが一気に上がった。このレースを最後に引退する三津谷隼人騎手が先頭でゴールを駆け抜けると、スタンドは祝福の嵐。勝利インタビューでは「辞めるのをやめたい」という名言が飛び出した。

 レース後の検量室前はお祭り騒ぎ。セレモニーでは多くの先輩ジョッキーがねぎらいの言葉をかけていた。福永祐一騎手が「競馬にとって明るい話題。『思い出のマーニ』だな」と、スタジオジブリのヒット映画にかけて、たたえていたのが印象的だった。

 引退レースでの重賞初勝利は、唯一無二の記録として語り継がれるだろう。オンリーワンの記録を三津谷は「その前に普通は勝ちますからね。もうないと思います。拍手がすごかったようですけど、乗っている時は聞こえませんでした。最後の最後にお客さんの前で重賞を勝つことができて良かったです」と振り返る。持病のぜんそくが悪化したため、24歳で決断した引退。通算では24勝(平地20勝、障害4勝)ながら、日本の競馬史に確かな足跡を残した。

 重賞初制覇の16日後、5月31日には長女が誕生。「5月はおめでた尽くしでした。『お疲れさま』など、本当に多くの声をかけていただき感謝しています」と当時を思い起こす。引退後は栗東・川村禎彦厩舎で調教助手に転向し、腕を振るっている。

 三津谷助手の今の目標は、仕上げ人として川村調教師を支えていくこと。「阪神JFでけいこをつけている馬(トーホウラビアン)が初めてG1に出走しました。これから川村厩舎のために頑張って重賞、G1で活躍する馬をつくっていけたらと思います」と目を輝かせる。

 6年2か月のジョッキー生活で最後に放った強烈な光。あれから半年が過ぎ、三津谷助手は「2019年の5月から障害レースに乗り始めましたが、助手としてやっていくうえで、いい経験になりました。馬に乗るだけではなく、事務作業など教えてもらうことが多いのですが、頑張っていきたいです」と、生き生きとした表情を浮かべる。新たなホースマン生活で、大輪の花を咲かせることを期待している。(内尾 篤嗣)

競馬

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請
×