文字通りの“置き土産”に熱い思いが込められた。中日・梅津晃大投手が、ソフトバンクへ移籍する又吉克樹投手から、メッセージ入りのキャップを託された。
贈られたのはニューエラ社製の黒のキャップで「NOMONEY」の文字が特徴的。自主トレ中に又吉がかぶっていたものをプレゼントされた。つばには「克」の一文字。その裏には中日、ソフトバンク両方の球団名でサインが書かれた世界で一点物の激レア品だ。
入団時からかわいがってくれた先輩で、初勝利したときには超高級時計をプレゼントしてくれた。「これをつけていると又吉さんのことを思い出す。これ最高にかっこいいですよね。僕も、後輩たちが節目を迎えたらできることをしてあげたい」。2年前、左腕につけた時計を見ながら大喜びしている梅津の姿を、記者も思い出した。
又吉からキャップを譲り受けたとき「梅津は己に克てば大丈夫。良いときも悪いときも黙々とやるんだぞ」と、思いを伝えられた。今季はプロ入り後初めて未勝利と悔しさも味わった背番号18。オフは名古屋を中心に練習を行い、三重の「みどりクリニック」に通って投球フォームの改善に取り組んでいる。
竜を離れる先輩に感謝を述べ「来年活躍して又吉さんに成長した姿をみせたい。それが恩返しにもなる。いただいたキャップは自宅に飾っておきます」。来季は結果で恩返しする。(中日担当・長尾 隆広)
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