宇野祥平、人生を変えた生花店店長の一言「この花、きれいやろ」…バイプレイヤーの素顔に迫る

スポーツ報知
台本を読み込むことが好きという宇野祥平(カメラ・矢口 亨)

 多くの作品で活躍するバイプレイヤーの素顔に迫る。俳優・宇野祥平(43)は映画「罪の声」、ドラマ「深夜食堂」シリーズなど200作超に出演。出番以上の存在感を放つ宇野は、小学校の頃から名画座に通う生粋の映画好きだったが、高校卒業後は親戚のすすめで生花店に勤務した。その店の店長が放った何げない一言が、人生を大きく変えたという。

 「仕入れに行った帰り、店長がいきなり車を止めて、その辺に咲いてる花をみつけて僕に『この花、きれいやろ』って言ったんです。それが衝撃的で」。それまで“何となく”働いていた自分に疑問を持った。「本当に花が好きで仕事をしているんだなって。それで、自分は一番何が好きかと考えた時に、やっぱり映画だと思った」と夜間の映画関係の専門学校に通い始めた。

 当初は「役者というより裏方で映画に携わりたいというのが原点だった」が、降板した役者の代役で、2000年に「絵里に首ったけ」で映画デビュー。「役を通して自分を知る面白さがあったし、いろんな人とのご縁があり続けてられた」とこれまで泥棒やサイコパス、小学校教師など幅広い役を演じてきた。

 実在の事件をモチーフにした「罪の声」では、事件をきっかけに母と生き別れた生島聡一郎役で、多数の映画賞を獲得。「大阪出身なので、当時の事件も記憶にあって。原作を読んでいて、自分も母を早くに亡くしたこともあり、不思議と聡一郎にひかれていた」と10キロ減量して撮影に臨み、悲壮感をまとった演技が多くの人の胸を打った。

 来年も映画「前科者」など多数の出演作が控える。「かつては見せ場が多い役をやりたいと思ったこともありますが、役の大小よりも『いい映画に出合いたい』という思いが一番大きい」と言葉に熱がこもる。取材後、「ぶっちゃけ、演技ってまだよく分からないですよ。演出のおかげですから」。実力もさることながら、その人柄がオファーが途絶えない理由を物語っていた。(奥津 友希乃)

 ◆宇野 祥平(うの・しょうへい)1978年2月11日、大阪府生まれ。43歳。2000年に俳優デビュー。09年に映画「オカルト」で初主演。自身が主人公のモデルの一人である映画「俳優 亀岡拓次」(16年)などに出演。映画「罪の声」で第44回日本アカデミー賞優秀助演男優賞などを受賞。

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