師走の大阪メトロでほっこり 気遣いアナウンスに季節ごとのポップ 地下鉄民営化からのうれしい変化

スポーツ報知
大阪メトロの改札付近に置かれたポップ

 年末になり、人の往来も増えて慌ただしい毎日。語源は数多くあるが、まさに「師走」という言葉がピッタリだ。そんな12月のある日、ぼんやりと乗っていたOsaka Metro(大阪メトロ)の終点駅で、いつもと違うアナウンスを耳にした。「今日も一日お疲れさまでした。この後もどうぞ気をつけてお帰りください」。短い言葉だったが、一瞬その場の雰囲気がふっと軽くなったような気がした。

 通常は「どなた様もお忘れ物なきよう、お降り下さい」。「傘、スマートフォンなどの落とし物が増えております。今一度身の回りをお確かめください」などが多い。その聞き慣れたアナウンスとは違う、気遣いの一言。声は若々しかったが、新人車掌さんか、ベテラン車掌さんだったのかは、私の車両からは見えなかった。大阪メトロの広報によると、特に車内放送のアナウンスに規定はないそうだ。もちろん緊急時や、遅延のおわび、その他の注意喚起などは徹底されているが、このほっこりとしたアナウンスを聞いた日の帰り道は、少し足取りも軽くなった。

 大阪メトロは1903年の大阪市電開業時に存在した大阪市工務課を起源に持ち、1945年に大阪市交通局として大阪市の地方公営企業の一つだった。それが2018年4月1日に大阪市が全額出資する新会社・大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)による運営に移行。民営化によって初乗り運賃の値下げ、関西の私鉄やJRとの相互送客、最終電車発車の終発延長、駅トイレのリニューアルなどを実現してきた。

 民営化によってサービスの内容も変わってきたのかもしれない。大阪メトロでもう一つ、ひそかに楽しみにしているものがある。改札機の上に置かれ、季節ごとに変わるポップだ。今はちょうどクリスマスシーズン。「素敵なクリスマスをお過ごしください」「みんなで笑おうクリスマス」「サンタさんもマスクしてきてね」など、かわいいサンタクロースやクリスマスツリーのイラストが添えられたものが置かれている。これが春になると「桜が咲きました」。夏には「仕事に熱中しても、熱中症にはご注意を」。秋には「紅葉が美しいです。メトロでお出かけを」など、四季折々の言葉に変化していく。

 大阪メトロ広報によると「カスタマーサービスとして本社から一斉に伝達していることではございません。ですが、各駅ごとに独自でされている所はあります」とのこと。普段利用している駅が独自に考え、このようなポップを置いていたことを初めて知った。いつも楽しみにしているのは四つ橋線の西梅田駅。そして先日は同線の岸里駅でも見つけた。各駅ごとの判断によるため、どこの線、どこの駅の改札に必ずあるということは言えない。大阪メトロを利用する際にはぜひ、一度改札機の上をチラッとのぞいて欲しい。面白いポップが見つかるかもしれない。(古田 尚)

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