飯沼愛、初ドラマ初主演の経験は「宝物」…秋元康氏によるスター育成プロジェクトで9000人の頂点

スポーツ報知
ドラマ初出演で初主演の飯沼愛

 新人女優の飯沼愛(18)が、デビュー作のTBS系ドラマ「この初恋はフィクションです」(月~木曜、深夜0時40分)の最終回(16日)を前に、思いを語った。スター育成プロジェクト「私が女優になる日」で9000人の頂点に立ち、主役を射止めたシンデレラガール。ドラマ初出演にして初主演。初めてづくしの日々を「宝物」と振り返り、感慨に浸った。(加茂 伸太郎)

 素朴な人柄と抜群の透明感。「久しぶりの取材だったから、緊張してうまく話せなかったな~」と、はにかむ姿が初々しい。

 ドラマ初出演で初主演。飯沼は7月末から3か月間、ヒロインとして怒濤(どとう)の日々を走り抜けた。「私にとって忘れられない作品、宝物です。ドラマを作る楽しさを知って、『演じる側として頑張りたい!』という気持ちがより強くなりました」と笑顔で語った。

 TBSと芸能プロダクションの田辺エージェンシー、音楽プロデューサー・秋元康氏によるスター育成プロジェクト「私が女優になる日」に応募し、最終候補10人の演技バトルで1位を獲得。9000人の頂点に立ち、主役の座をつかんだ。

 「すごいですね、人生って…」。見える景色は一変。「母親とは『人生、何があるか分からないね』と何度も話しました。オーディションのクリックを押した自分に『ありがとう』と言いたい。後先考えずに応募したので。一歩を踏み出してよかったです」

 同作は、誰も会ったことのない不思議な転校生・祖父江(鈴鹿央士、21)の存在に振り回される生徒たちを描いた青春ラブストーリー。飯沼は学年1位の成績だが、恋愛には一番奥手という高校生の泉を演じた。

 「等身大の高校生の役。ラインを打つシーンは表情が同じにならないように意識しました。『付き合うって何だろう』『好きって何だろう』と考える泉ちゃんにすごく共感できたので、気持ち的には演じやすかったです」。初めてづくしの中で、監督の「表情よかったよ」「いいシーンだったね」という言葉が力になった。「その度に自信がついたのかな。やりながら覚えていく感じでした」

 オールアップの瞬間、不思議と涙はなかった。「ウルウルと来ていたけど、実感がなさ過ぎて『えっ? 終わったの?』という感覚でした。やり切ったというより終わっちゃった…みたいな」。感情がこみ上げてきたのはその日の夜、帰宅して一人になった時だった。

 「もっとやりたかったな、寂しいなって。やり切ったと思えない自分が嫌だなと思ったし、どこか不完全燃焼というか。早いスピードで終わっていくので、そこについていききれなかった自分がいた。この悔しさを次につなげたいです」

 目標は朝ドラのヒロイン。「大きな夢です。どんな役でもいいから、まずは出ること。3回目ぐらいに(ヒロインに)なれたら理想的ですけど、一歩ずつ階段を上がっていければいいです。調子に乗らないように、ちゃんと地に足をつけた女優さんになりたいです」

 ◆飯沼 愛(いいぬま・あい)2003年8月5日、香川県出身。18歳。中学時代はバスケットボール部に所属。趣味は読書、ギター。憧れの女優は橋本環奈、上白石萌音。身長155センチ。

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