【こちら日高支局です・古谷剛彦】コントレイル 父としても愛される種牡馬に

スポーツ報知
社台スタリオンステーションに到着したコントレイル

 ジャパンCでラストランを飾ったコントレイル(牡4歳、父ディープインパクト、母ロードクロサイト)が3日昼、繋養先の社台スタリオンステーション(以下、社台SS)に到着した。この日は朝から雨が降り続いていたが、到着間際に雨が上がり、ノースヒルズのスタッフの皆さんも出迎える中、無事に到着。その後、栗東トレセンから帯同された金羅隆助手と、ノースヒルズ福田洋志ゼネラルマネージャーに、社台SSから花束が贈呈された。福田GMは「一生懸命走り、経験をしたことないような感動を与えてくれて、感謝の気持ちで一杯です。まずはお疲れ様と言いたいですね」とたたえた。

 また、報道陣から思い出に残るレースを尋ねられると、「精根を使い果たして走り切ってくれた菊花賞は、本当に頭が下がる思いでした」と、振り返っていた。菊花賞後、福田GMと電話で話をさせていただいたが、コロナ禍だからという訳ではなく、直線の攻防に言葉が出てこないほど息詰まるレースだった、と話していたことを思い出す。

 「父としても、多くの方々に長く愛される種牡馬となって欲しいと思います。キズナ産駒から、ディープボンドがフォワ賞を制して凱旋門賞へ行きました。コントレイルも、国内はもちろん、海外のビッグレースを目指せる産駒が登場することを期待します」と、福田GMは産駒への夢を語っていた。

 史上3頭目、そして史上初の父子による無敗の3冠馬という偉業を成し得たコントレイル。ジャパンCも、父子制覇を飾った。クラシックを制し、古馬になってもG1制覇を飾った牡馬は、アルアイン、フィエールマン、ワールドプレミア、そしてコントレイルの4頭のみ。3歳で有馬記念を制したサトノダイヤモンドを加えても、幾多の名馬を輩出するディープインパクト産駒で、上記を満たす馬は5頭しかいない。チャンピオンディスタンスで、2年連続G1を制したのは、コントレイルが初となる。偉大な功績を残したコントレイルのスタッドインに、社台SSの徳武英介さんは「サンデーサイレンス、ディープインパクトともに思い出すような、特にサンデーサイレンスの柔らかさが、ディープインパクトを通してよみがえってきた感じがあり、懐かしい気持ちと、すごい種牡馬になる印象を受けました。スピードとバネがあり、隙のないレースを見せていた馬でしたから、この能力を上手く伝えられるよう、初年度産駒からロケットスタートできるよう、まずは確実に受胎できるように準備をしていきたいと思います」と話す。

 父の初年度と同じ、種付料は1200万円と発表された。「ジャパンCで非常にインパクトの強いレースを観て、可能性を確信した生産者の方々も多かったと思います。初年度から高額な種付料ですが、それに相応しい馬だと思っています。改めて、コントレイルを拝見して、サンデーサイレンス、ディープインパクトの根幹を担う1頭だということは間違いないと思います」(徳武氏)

 個人的には、ホープフルSの時以来に、コントレイルの姿を見た。研ぎ澄まされた馬体、後肢の踏み込みの深さと柔軟性は、父ディープインパクトを彷彿(ほうふつ)とさせる。サンデーサイレンス産駒が誕生した初年度は92年。来年で30年の月日を迎える。この30年で、日本の競馬は急激に発展し、世界を目指す馬が当然のように登場する時代となった。ディープインパクトが、サンデーサイレンス晩年の傑作ならば、コントレイルはディープ晩年の傑作である。父系を伸ばすことは、競馬の発展でもある。コントレイルが、種牡馬としても飛躍を期待する。(競馬ライター)

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