井上尚弥、年末唯一の世界戦で「最高の結果を」…村田諒太&井岡一翔戦延期で注目度アップ

井上尚弥
井上尚弥

◆プロボクシング ▽WBA&IBF世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 井上尚弥―アラン・ディパエン(14日、東京・両国国技館)

 「最高の結果で最高の1年が終わる」―。WBA&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥がアラン・ディパエン戦まであと1週間となった7日、横浜市の所属ジムで練習を公開した。「もう仕上がっている」と豪語したモンスターはミット打ちなどで調整。最高15万円のチケットは瞬く間に完売となるなど、2年ぶりの国内試合の注目度は、コロナ禍により村田諒太(帝拳)、井岡一翔(志成)らの世界戦延期で高まるばかり。井上は鮮やかな勝利で、日本人ボクサー今年最後の世界戦を飾る決意だ。

 言葉に力を込めて、井上は言った。「もう、仕上がっています。かなり良い状態です」。試合を1週間後に控え、「あとはこの状況をキープするだけ」という。この日はジムワークで汗を流した後、ドラムミット打ちでパンチの確認。6月にダスマリナス(フィリピン)を葬った左ボディーは、さらに威力を増した。

 WBC王者ドネア、WBO王者カシメロ(共にフィリピン)との統一戦が流れ、挑戦に名乗りを上げたディパエンには格落ちのイメージがあるが、決して侮らない。「周りの予想とかに流されてはいけない。自分はやるべきことをしっかり、120%クリアできればと思っている。相手の研究より、まず先に自分を仕上げないと」。一昨年11月のドネア戦以来、2年1か月ぶりの国内世界戦。海外でも国内でもやるべきことは一緒で、1か月前から家族と離れ、ホテル宿泊で試合に集中する。

井上尚弥の世界戦全成績
井上尚弥の世界戦全成績

 当初、井上の試合の後、29日にWBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(35)、31日にWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(32)らの世界戦が予定されていたが、新型コロナウイルスのオミクロン株感染拡大の影響で延期に。井上の試合が今年最後の日本人選手による世界戦となり、注目度はさらに増した。チケットは抽選販売、一般販売ともに完売。一番高い15万円の席(席数非公表)も「瞬間でなくなった」(大橋秀行会長)という。5000人近い集客が見込まれ、コロナ下では最大のイベントとなるが「使命感というのはない」と井上。「年末の試合を楽しみにしていた人はいたと思うけど、自分は自分の試合をこなすだけですよ」と自分の試合に集中する。

 感染対策は万全で、抗原検査を毎日受けて練習している井上。「最高の結果を出せれば、最高の1年で終われると思う。いろいろ、楽しみですね」と見せた笑顔には自信がみなぎっていた。(谷口 隆俊)

 ◆年末の世界戦の延期や中止 オミクロン株の影響で、今月29日にさいたまスーパーアリーナで予定していたWBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(帝拳)とIBF王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)の団体王座統一戦、WBO世界フライ級王者・中谷潤人(M・T)のV2戦の興行が来春に延期となった。また、大みそかに都内で開催予定だったWBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(志成)とIBF王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)の団体王座統一戦は中止になった。

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