前田大然 初の得点王を手土産にスコットランド・セルティック移籍へ 最終節の一撃で今季23点

後半29分、ゴールを決め雄叫びを上げる横浜M・前田大然
後半29分、ゴールを決め雄叫びを上げる横浜M・前田大然

◆明治安田生命J1リーグ 第38節 横浜FM1―1川崎(4日・日産ス)

 横浜Mはホーム最終戦で川崎と1―1で引き分けた。得点ランク首位で並んでいたFW前田大然(24)と川崎FWレアンドロダミアン(32)が互いに1ゴールを挙げ、今季23得点で得点王に輝いた。前田はスコットランド・セルティックに買い取りオプション付きで期限付き移籍することが決定的になった。

 得点王も、何よりチームの勝利も、諦めるわけにはいかなかった。後半22分にダミアンが得点。一歩リードを許したが、前田は王者にくらいつき、7分後にこじ開けた。FWエウベルの左クロスに左足を合わせて同点ゴール。「ゴールを取ることでチームを助けられる。決められて本当に良かった。チームメートに感謝」と仲間の期待も背負ってストライカーとしての仕事を果たし、今季最多の3万657人が駆けつけた本拠地を沸かせた。

 川崎は開幕戦で0―2と完敗し、優勝を譲った相手。悔しさが消えることはないが、「1年間のすべてをぶつける」という言葉通りに攻撃的スタイルの進化を見せつけ、「引き分けたけど、今シーズン一番ってくらい自分たちらしいサッカーができた」と意地の同点弾で得点王の座も守った。最後の直接対決まで個人タイトルをめぐってし烈なレースを繰り広げたダミアンとは、「おめでとう」と互いの健闘をたたえあった。

 横浜Mでつけた背番号38は、「初心に帰ろう」とプロキャリアを歩み始めた松本で背負ったもの。「他の選手に負けていない」と自負する爆発的スピードと攻守にわたる献身性でチームを幾度となく救い、今季は2度のハットトリックを含め23ゴールを挙げた。6年目で、自身プロ初となる栄冠。今季リーグ最多の82得点を記録したチームの中心に君臨した点取り屋は、「まさか自分がなるとは想像していなかった。でもたくさんの人の支えがあったから。今までやってきたことが間違いじゃないと証明もできた」と感謝を一番に、胸を張った。

 今年6月まで横浜Mを率いたポステコグルー監督が指揮するセルティックへの移籍が決定的で、2度目の欧州挑戦。来夏の完全移籍が濃厚で、移籍金は約2億円とされる。ポルトガル・マリティモの在籍は約1年だったが、帰国後は再び海外を目指し、英語の勉強に取り組むなどピッチ外でもひたむきに努力してきた。「これ(得点)をずっと続けないと、この時だけと言われがち。点を取り続ける意味ではここからがスタート」と飽くなき向上心を燃やしたハマのいだてん。得点王の称号を得て、次は欧州の地へ走り出す。

 ◆前田 大然(まえだ・だいぜん)1997年10月20日、大阪・堺市生まれ。24歳。山梨学院高卒業後、J2松本に入団。J2水戸、ポルトガル1部マリティモへの期限付き移籍を経て昨年8月から横浜M。今季より完全移籍しリーグ36試合23得点。国際Aマッチ2試合出場。173センチ、67キロ。右利き。50m5秒8。家族は妻と1男1女。

〇…今季限りで勇退するリーグ戦通算最多出場記録を持つ家本政明審判員が、横浜M―川崎で最後の主審を務めた。J1通算338試合目となったこの日は、ハイテンポな試合展開を的確なジャッジで裁いた。サッカー・ファンからは「いえぽん」の愛称で親しまれ、川崎DF谷口主将からも「今日もスムーズな進行でいい試合ができた。長い間お疲れ様でした」とねぎらわれた。また、同じく今節で勇退する村上伸次審判員も、名古屋―浦和でJ1通算307試合目の主審を務めた。

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