【報知映画賞】永野芽郁、初の主演女優賞…「実写化したら芽郁に演じてほしい」背中押してくれた母に感謝

永野芽郁
永野芽郁

 今年の映画賞レースの幕開けを飾る「第46回報知映画賞」の各賞が30日、発表された。主演女優賞には「そして、バトンは渡された」(前田哲監督)、「地獄の花園」(関和亮監督)の永野芽郁(22)が輝いた。映画作品での受賞は初めて。原作小説を読み、自身の出演を願った母親に「感謝の気持ちを込めて報告したい」と話した。表彰式は今月中旬に都内で行われる。(加茂 伸太郎)

 「まさか、自分が?」

 驚きのあまり、状況をのみ込むのに時間がかかった。「映画の賞をもらえる日が来るなんて想像したことがなかった。こんなこと(現実に)あるんだなって。実感はまだ湧かないです」

 「そして、バトンは渡された」は、瀬尾まいこさんの原作小説を読んだ母親に「実写化されたら芽郁に演じてほしい」と言われ、絶対にやりたかった作品だった。公開後、映画館に何度も足を運んでいる母には、発表のタイミングで受賞を伝えるという。

 「私を芸能界に入れることも、お芝居をさせることも不安だったと思う。作品自体に縁を感じていたけど、主演女優賞という大きなプレゼントまで頂くことができた。ここまで応援してくれた母に、感謝の気持ちを込めて報告したいと思います」

 「そして―」では、不遇な環境でも健気(けなげ)に生きる主人公・優子を演じた。親の影響で4回も名字が変わっても、不幸を感じさせない明るさ、前向きさがスクリーンにあふれた。卒業式で合唱曲「旅立ちの日に」を伴奏しながら涙するシーン。エキストラ300人を動員した撮影は2日間に及んだ。

 「家族の愛を確かめ合えるシーンでもある。この作品のテーマ、見せ方が決まるかと思うと、ドキドキしました。3か月前にゼロから始めたピアノ。その成果を出しきるんだ」。10回以上重ねたテイクも、その都度、感覚を研ぎ澄ませ、極限まで感情を高めた。

 「地獄の花園」で演じた直子は、普通のOLと思いきや、実はケンカが最強という役どころ。大人数をなぎ倒し、「寝言こいてんじゃねーよ、ブス!」と暴言まで吐き捨てる。「大きな声を出すのは苦手。イントネーションや言葉の吐き捨て方が分からず、方言みたいだった」が、ギャップで魅了。5か月かけたアクション練習は撮影前日まで続き、ダンスの振付を覚える要領で体に覚えさせた。

 小学3年の時に東京・吉祥寺でスカウトされ、芸能界入りした。デビュー当時の夢はバラエティー番組に出ることだった。芝居にほとんど興味がなく「気付いたら、めっちゃ芝居のレッスンに行かされていた(笑い)。撮影に少しずつ参加させてもらうようになり、作品作りの大変さを知るようになった」。

 転機は映画「俺物語!!」(15年、鈴木亮平主演)のヒロインオーディション。「受かると思っていなかったですからね。ちょうど高校入学のタイミングだった。芝居を続けるとは思っていなかったし、私の中で転機になった年。そこから状況が変わり、お芝居に対する向き合い方も変わった」。18年にNHK連続テレビ小説「半分、青い。」のヒロインを務め、スターダムに。今年も映画3本、ドラマ2本に出演し、同世代の女優の中心的な存在になった。

 天真らんまんな雰囲気があるが、内面では俯瞰(ふかん)しながら自分自身と向き合う。「どの作品もその時のマックス(=最大値)で臨んでいるのに、自分の演技を見ると、下手くそ~って思ってしまう。『こうした方が良かったかな』『違うよな』と考え始めると、いつ、うまいと思えるようになるんだろうって…」と悩みは尽きない。

 「もっとうまくなりたい―と、いつも心のどこかで思っているんです。それが次の作品のエネルギーになる。だから、こうして続けられている。受賞で気合が入りましたし、もっと熱量を上げてやらないと」。探究心と向上心は誰にも負けない。今は芝居に夢中だ。

 ▼主演女優賞 有村架純、篠原ゆき子の名前も挙がったが、最終的に尾野真千子、永野芽郁の決選投票となり、1票差で永野が勝利。「泣く。笑う。耐える。爆発する。変幻自在のヴィヴィッドな演技。新しい主演女優の誕生だ」(見城)、「いろいろな顔を見せてくれた。『地獄の花園』が最高に面白かった」(LiLiCo)

 ◆そして、バトンは渡された 血縁がない親に育てられ、4度も名字が変わった高校生の優子(永野)は義理の父親・森宮さん(田中圭)と二人暮らし。もう一つの家族の物語が並行して展開され、親たちの命懸けのウソや秘密が徐々に明かされる。

 ◆地獄の花園 ステキなOL生活を夢見る“普通”のOL・直子(永野)の職場に、カリスマヤンキーOL・蘭(広瀬アリス)が中途採用される。そのことをきっかけに、直子の会社は全国のOLたちの標的にされ、抗争に発展する。

 ◆永野 芽郁(ながの・めい)1999年9月24日、東京都生まれ。22歳。子役としてデビューし、2010年から雑誌の専属モデルとして活動。16年「こえ恋」でドラマ初主演。17年「ひるなかの流星」で映画初主演。今年は日本テレビ系「ハコヅメ~たたかう!交番女子~」に主演した。身長163センチ。血液型AB。

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