【こちら日高支局です・古谷剛彦】様々なタイプが期待できるワールドプレミア産駒

スポーツ報知
優駿スタリオンステーションに到着したワールドプレミア

 ジャパンカップはコントレイルの圧勝。見事に引退の花道を飾った。8キロ減の究極仕上げで、上がり3ハロンはメンバー唯一の33秒台の末脚を繰り出した。外から鮮やかに差し切ったレースぶりはもちろん、パドックで歩く雰囲気も、父ディープインパクトをほうふつとさせた。

 ディープインパクト産駒はジェンティルドンナ、ラヴズオンリーユー、マリアライト、レイパパレなど、古馬になって牡馬相手の中距離G1を制した牝馬が多数いる。一方で同産駒の牡馬が古馬になってG1を制すケースは、マイルや長距離。1800~2400メートルの範囲で言えば、海外のレースでエイシンヒカリやグローリーヴェイズ、リアルスティールが勝っており、外国馬ではトーセンスターダム、プロフォンドがいる。国内G1に限るとスピルバーグ(14年天皇賞・秋)とアルアイン(19年大阪杯)しかおらず、コントレイルはチャンピオンディスタンスで初めてのG1制覇だった。クラシックに強い上、マイルG1は古馬になっても活躍馬を多数輩出しているディープインパクト。クラシックと古馬中距離G1を制した馬は、コントレイルがアルアインに次いで2頭目となる。

 サンデーサイレンスが、ディープインパクトを送り出したのは初年度産駒から11世代目。ディープからコントレイルは10世代目となる。父子とも幾多の名馬を輩出し続けた上、種牡馬生活の晩年に無敗の3冠馬を誕生させた。コントレイルも競走を終えたが、新しい仕事が待っている。コロナ禍でファンがライブ観戦を思うようにできない状況の中で誕生したスターホース。多くのプレッシャーの中で走り続けたことに、まずは一ファンとして感謝したい。

 19年菊花賞、そして今年の天皇賞・春を鮮やかに差し切ったワールドプレミア(牡5歳、父ディープインパクト、母マンデラ)は11月28日、けい養先の優駿スタリオンステーションに到着した。3000メートル以上のG1を2勝。19年有馬記念では勝ったリスグラシューに次ぐ上がり3ハロン35秒0の末脚を繰り出し、2着サートゥルナーリアと首差、フィエールマンやシュヴァルグラン、レイデオロなどに先着する3着に健闘した。今年の天皇賞・春で復活Vを飾り、タイトルを増やしてスタッドインとなった。16年セレクト当歳で2億4千万円(税別)で取引された気品のある素晴らしい馬体は今も鮮明に覚えている。

 全兄ワールドエースはアロースタッドでけい養されているが、今年の鎌倉記念を制したシルトプレや、中央では青葉賞3着のレッドヴェロシティなど幅広いカテゴリーで産駒が活躍。昨年は131頭、今年は64頭と交配し、安定した人気を博している。実績でワールドエースを上回るワールドプレミアはセレクト高額馬で注目度が高い中、G1馬となって馬産地に戻ってきた。菊花賞と天皇賞・春を制した先輩フィエールマンは初年度の今年、107頭と交配。優れた瞬発力を秘めるディープ産駒は競走馬としてステイヤーだったとしても、その血をつないでいく上で母系次第で様々なタイプを送り出す可能性は高い。種付料は後日、発表される。(競馬ライター)

競馬

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請