ヤクルト・高津臣吾監督のマネジメント力…選手時代から変わらない「アホなようで意外とやってるでしょ」

スポーツ報知
村上宗隆(左)と山田哲人に胴上げされる高津臣吾監督(カメラ・石田 順平)

 ヤクルトが日本一になった。激戦で盛り上がった日本シリーズ。その中でも、高津臣吾監督のマネジメントには心を打たれた。

 メジャーに挑戦した2004年に取材したことがある。その年、FA(フリーエージェント)でホワイトソックスに入団。単身で海を渡り、35歳のオールドルーキーは後半は守護神となり、19セーブを挙げた。そのシーズンオフに、メジャー1年目を振り返る取材をさせてもらった。

 「アホなようで意外とやってるでしょ、細かいこと」と言って笑っていた高津さんの顔は今でも鮮明に覚えている。メジャー挑戦するにあたり、メジャーでは日本のようにマッサージを毎日受けることが叶わないだろうと考え、前年の夏からマッサージを極力避けた。渡米する頃には、登板翌日でも全く受けなくても大丈夫な体にしていたという。

 どうしたらそんな体になるのか、と聞いたら「自分でいろいろとやる」のだと言っていた。様々なストレッチを試してみたり、例えば入浴一つでも、効果的な方法を見つけていた。「日本ではしなかったけど、向こう(アメリカ)では風呂に30分、2セットで入る。でも、遠征先のホテルの浴槽はめちゃめちゃ浅い。上半身つかったら下半身が出るし、右半身入ったら左半身が出る。だから、浴槽の中でゴロゴロ回るの」。高津さんが浴槽でゴロゴロ…想像しただけで笑ってしまうが、そうやって「年を取ったら、人から受けるケアを増やすのではなく、その分だけ練習量を増やしたり自分でなんとかする」ことで選手生命を長くしていた。

 話が持病の腰痛対策について及ぶと、ヤクルト時代の1998年に腰とひじのリハビリのために訪れたインディアンスでのトレーニングを当時までずっと続けていたことも明かしてくれた。当時のWソックスのトレーニングコーチから「来季はメニュー作りを任せろ」と言われても、「変えるつもりはない、って言ってやった」と笑っていた。

 自分の信念を貫く―。選手時代から全く変わっていないなあ、と思う。今シリーズ2度の救援失敗をしていた守護神・マクガフを最後まで信じて起用し続けたのも、高津さんらしさ。メジャーを経験し、異国の地で活躍するために首脳陣の信頼がどれほど選手にとって必要かもわかっているからこそ、マクガフを信じ続けたのだと思う。

 日本一、おめでとうございます。(柳田 寧子)

 

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