【宏太’Sチェック】札幌FWトゥチッチは来季、面白い存在になる 退団のジェイには感謝

スポーツ報知
27日の柏戦で右足でシュートを放つ札幌FWトゥチッチ(中央)

◆明治安田生命J1リーグ▽第37節 札幌3―1柏(27日・札幌ドーム)

 札幌は、優勢に試合を進めた柏戦だった。勝利につながったのは決めるべきところで決められたから。そうでないといつものような結果になっていた。相手の守備が攻めの姿勢を見せていた面もあるが、トゥチッチの2点目などは素晴らしいつなぎから挙げた。それが出来たのは、うまくスペースを使えていたからに尽きる。

 サッカーでは「バイタル」という言葉があるが、それはペナルティーエリア前だけを指すのではなく、DFの前にあるスペースを含めた総称。前述の得点シーンでは、足元ではなく全てのパスがそのスペースをうまく使い、選手がそこに入っていた。足元足元のつなぎでは、スピードに乗れない。速いボールに質のいいランニングが加わってこそ、ゴールは生まれるもの。そこが全てかみ合ったから、相手も対処のしようがなかった。

 それを含めて2得点したトゥチッチが、来季に向けて活躍できる可能性を示したのは大きい。そこまで技術が高いわけではないが、それが分かっているから、ゴールまで最短ルートで向かっていく。余計なことをしないから、パサーもシンプルにパスを出しやすい。気持ちよくプレーできれば得点できるタイプなのは確か。もっと体を強くして、Jリーグのスピードに更に慣れてくれば、年齢的にも面白い存在になれる。

 もう一つ、この試合でジェイが退団した。ボールをしっかり収められる彼の抜けた穴はあるが、残してくれたものは大きかった。5年近くチームを引っ張り、得点を重ねてくれたジェイには、心から感謝している。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)

サッカー

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請