ソフトボール“女イチロー”山田恵里が現役続行を表明「上野さんより先に辞めてはいけない」

スポーツ報知
山田恵里

 東京五輪ソフトボールで2008年北京五輪以来、13年ぶり2度目の金メダルに輝いた山田恵里外野手(デンソー)が26日、来季も現役続行の意思を表明した。「選手としてもできることはやっていきたい。(リーグ後半戦で)結果を出すことができ、モチベーションが下がることはなかった。気持ちとしてはすごく前向き」とこの日行われた日本女子リーグの表彰式後の取材で明かした。

 東京五輪の開幕前までは「五輪が終わって自分がどう感じるか」と語っていた。だが、五輪後も「はっきりと分かると思ったけど、答えが出なくて」と迷っていた。そんな中、1学年上の先輩との対戦が決断の後押しをしたという。10月の今季リーグ最終節、ビックカメラ高崎戦(0●7)。最終打席で高校時代から対戦し、五輪3大会を共闘した上野由岐子と対戦。2球で簡単に2―0と追い込まれたが、ファウルなどで粘り、10球目の内角高めの球をたたいて右前安打を放った。

 「10球の勝負でしたが、まだまだ同じ舞台で戦いたいなとすごく思いました。ずっと同じ時代を過ごしてきて、これからも一緒にソフトボールを盛り上げていきたいと思いましたし、上野さんより先に辞めてはいけないなと思っています(笑い)」と素直な思いを語った。上野も今月上旬のリーグ決勝トーナメント後の取材で来季も現役続行する意思を示している。

 山田は20歳で2004年アテネ五輪に初出場し、銅メダルを獲得。08年北京大会では主将としてけん引し、日本初の金メダルに輝いた。そして北京大会以来13年ぶりに種目復帰した今夏の五輪では、地元の横浜スタジアムで行われた決勝で米国を2―0で下し、再び世界の頂点に立った。

 五輪イヤーの今季リーグ戦では所属先を移籍し、20年目のシーズンを戦った。今季打率は3割6分1厘をマークし、15年以来6年ぶり5度目の首位打者賞に輝き、ベストナイン(外野手部門)にも選出された。この日の表彰式では2つのトロフィーを抱えて満面の笑み。「まさか首位打者賞を取れるとは思わなかった。37歳なんですけど、年齢関係なくまだまだやれるぞ、というのは見せられた」と胸を張った。

 来春からは現行のリーグから一新し「ジャパン・ダイヤモンドリーグ(JDリーグ)」が発足する。北京五輪後に注目度が下がった“冬の時代”を知っているだけに競技の普及に力を入れていく。「五輪種目からまた除外されてしまうけど、応援して下さる方々や夢をあきらめずにソフトボールを続ける若い選手たちも多くいるので、その思いをしっかりとつないでいけるように。世界で競技を広めることや国内で競技のレベルを上げることに力を尽くしていければいい」と見据えた。“女イチロー”と呼ばれた天才打者が、今後もソフトボール界を背負っていく。

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