【日本S】投手陣踏ん張れず 高津臣吾監督史上初バースデー日本一ならず

スポーツ報知
9回、戦況を見つめる高津監督(左)

◆SMBC日本シリーズ2021 第5戦ヤクルト5―6オリックス(25日・東京ドーム)

 目の前の1勝をつかむため、策を打ち続けた。それでも勝負は非情だった。1点を追う9回2死一塁。青木が二ゴロに倒れ、シーソーゲームを落とした。この日、53歳となった高津臣吾監督は、史上初のバースデー日本一を逃し「打つ方はしっかりつなげたのかなと思う。投手の踏ん張りがきかなかった」と受け止めるしかなかった。

 日本一に王手をかけた第5戦。最終盤での投手起用が裏目に出た。3点差を追い付き、サヨナラの機運が高まった9回。守護神・マクガフが、先頭の代打・ジョーンズに決勝の左越えソロを被弾した。中盤以降、下位打線を中心に粘りを見せていた猛牛打線の流れを止めるための最善策は、実らなかった。「こういうこともあるのでしょうが、あの1点、どこかで1アウトをというところを大事にいかなければいけなかった」と、勝敗を分けた1点の重みをかみしめた。

 ダメージの残る敗戦ではある。しかし打線では光明が見えた。第4戦まで14打数2安打の打率1割4分3厘と苦しんでいた山田が、3点を追う8回無死一、二塁で左翼席上段に同点3ラン。「なんとかここでという強い思いを持っていた」という今シリーズ1号は、大杉勝男、池山隆寛の球団最多タイに並ぶ通算4本目のアーチとなった。

 捉えた当たりが正面を突くなど、運に見放されていた主将に飛び出した一発。現役時代に4度の日本一を経験している指揮官は、「これで吹っ切れてくれたらいい。モヤモヤしたものがあったかもしれないが、これで気分が変わるのではないか」と期待した。

 4番の村上にも2号ソロが出るなど中軸には勢いが生まれ、3勝2敗で王手をかけている状況は変わらない。26日の移動日を経て、27日の第6戦で有力視される先発・高梨で20年ぶりの日本一を狙う。山田が「また新たな気持ちで神戸で戦うしかない。しっかり守って、相手より1点でも多く取って粘り強い野球をしたい」と言えば、指揮官も「向こうも負けられない。こっちはあと1つのギリギリの戦いになる」と総力戦を予告した。全てをかけて、あと1つ勝つ。(小島 和之)

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