【ジャパンC 今週の仕事人】東京五輪総合馬術4位入賞の戸本一真選手、誘導馬騎乗で競馬ファンに感謝伝える

スポーツ報知
ジャパンCで誘導馬に騎乗する東京五輪4位入賞の戸本選手(本人提供)

◆第41回ジャパンC・G1(11月28日・芝2400メートル、東京競馬場)

 あの感動は忘れられない。東京五輪の総合馬術で4位入賞を果たした戸本一真選手(38)=JRA=は19年のジャパンCで誘導馬に騎乗。今回は2年ぶりの凱旋となる。「自分にカメラが向いて『五輪に向けて頑張っています』という紹介のアナウンスをされた瞬間、ものすごい歓声と拍手をいただいて。身震いというか、鳥肌が止まらなかったですね」と当時を振り返った。

 その時はまだ出場を目指す日本代表候補に過ぎなかった。「こういうイベントをやっていただいたのに代表になれないなんて、もってのほかだと思っていました」。競馬ファンの温かい声援がモチベーションとなり、同種目の日本勢過去最高成績という快挙につながったのかもしれない。

 実は誘導馬の経験は豊富で、この数年は有馬記念も担当した。「誘導馬はしっかり調教されているので特に気をつけることはないですね。ただ、1番の馬がすぐ後ろについてくるので、ストレスにならないよう、出来るだけ速く歩いてあげるなど気を配っています」と本番直前の競走馬への配慮は欠かさない。

 東京五輪後は9月にドイツで行われた権威ある大会に出場。10月末に帰国してからはJRA馬事公苑宇都宮事業所で後輩などの指導にあたっている。今後は来年9月の世界選手権(イタリア)に向けて1月に本拠地のイギリスに渡る予定だ。「世界選手権でいい成績を残すとパリ五輪の出場枠が獲得できるんです。まずは日本チームとしてパリ五輪の団体枠をとるというのが来シーズンの目標です」。1年の大半を海外で過ごす戸本選手にとって、ジャパンCは競馬ファンと同じ空間を共有できる貴重な機会。感謝の思いを胸に、誘導馬に騎乗する。(西山 智昭)

 ◆戸本 一真(ともと・かずま)1983年6月5日、岐阜県生まれ、38歳。8歳から乗馬を始め、高校時代は団体で国体優勝。明治大学ではインカレで4度優勝した。06年にJRA入会後は馬事公苑、栗東トレセン、競馬学校などでの勤務を経て16年から英国に拠点を移して馬術中心の生活をスタート。18年の世界馬術選手権で団体4位。21年東京五輪の総合馬術で個人4位入賞。家族は妻と娘。

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