“天心の盟友”牧野草子が全日本4強、高校からボクシング転向したキックの天才少年

スポーツ報知
全日本選手権で初勝利を挙げた牧野草子

◆ボクシング 全日本選手権 第2日(25日、東京・墨田区総合体育館)

 男子フライ級2回戦では初出場の牧野草子(そうし、自衛隊)が滝沢栄吉(日大)を5―0の判定で破り、27日の準決勝に進出した。身長で上回るサウスポー相手に、速い踏み込みから右のボディーストレートを伸ばし、主導権を握った。「自衛隊に入ってレベルが上がっている自負がある。内容にこだわっていたので、うれしい初勝利ではなかったけど、勝ててよかった。優勝しか考えていない」と、大粒の汗をしたたらせた。

 156センチと小柄ながら、格闘技の申し子だ。小4から中3までキックボクシングに打ち込み、高校からボクシングに転向した。練習は主に元キックボクサーの父・和博さんとマンツーマン。自宅近くの公園や駐車場での練習は夜10時から始まることもあり「警察に注意されることもあった。自分もつらかったけど、お父さんもつらかったと思う」と明かす。

 中学時代は、同学年の“神童”那須川天心とも週1で練習に励んだ。階級が違うため大会での対戦経験こそないが、日々の練習で競い合い、ジュニアの全国大会でともに2連覇。「もう一人の神童」として名をはせてきた。来年にはボクシングに転向する盟友の存在に「負けたくないというか、頑張ろうという気になる」。今大会前には久々に再会し「お互い頑張ろう」と激励し合った。

 もともとボクシングに転向したきっかけは「あまり得意じゃなかった」というパンチを磨いてキックボクシングに生かすためだった。将来の夢は今のところ“二刀流”だ。「キックを断ち切ったわけじゃないけど、アマボクシングも楽しい。今はアマで上に行くことだけ考えていて、結果がついてくれば、その先プロも考えられる。プロ? 自分の中ではどっちも考えている」

 中大では岡沢セオン(INSPA)、自衛隊では坪井智也という2人の世界王者の後輩にあたる。自衛隊の同僚には東京五輪女子フライ級銅の並木月海もおり、刺激を受ける存在には事欠かない。ボクシングでは大学3年時の国体などの全国3位が最高。ちなみに「草子」という名前は「物語の始まり、という意味だと聞いています」。牧野のストーリーは、ここから本格化していく。

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