【日本S】ヤクルト・オスナV打&美守 サンタナは2戦連発“オスサン”コンビが20年ぶり頂点導く

スポーツ報知
2回無死、先制となる右越えソロ本塁打を放ったサンタナとタッチを交わすオスナ(右、左は高津臣吾監督=カメラ・義村 治子)

◆SMBC日本シリーズ2021 第4戦 ヤクルト2―1オリックス(24日・東京ドーム)

 このボールだけは絶対に離さない。9回2死二塁。T―岡田が放った一、二塁間を襲う強烈なゴロをオスナは横っ跳びでつかんだ。猛ダッシュで一塁ベースを踏むと、ベンチを飛び出したサンタナと体をぶつけ合って喜んだ。「とてもよかったと思います」。チームを勝利に導いたのは、この日も助っ人だった。

 仲間がつないでくれた好機で、オスナが応えた。追いつかれた直後の6回2死一、二塁。129キロのスライダーをバットの先で中前へ運んだ。決勝の適時打に「大振りせず、コンパクトに長打よりも安打狙いを意識して打つことができた」とうなずいた。

 先制点を生んだのはサンタナだ。2回先頭で外角高めの直球を右翼席に運んだ。第3戦の逆転2ランに続く2打席連続アーチに「昨日の勢いのまま試合に入り、一発でしっかりと仕留めることができました。先制できてよかった」と喜んだ。

 第4戦を終えて山田が打率1割4分3厘、村上も同2割1分4厘。主軸の調子が上がらない中、オスナが4戦連続安打、サンタナが2戦連発と補っている。「青木、山田、村上が打てない時は僕たちがカバーして、僕たちが打てない時はみんながカバーしてくれる。それがチーム」とオスナ。6回2死一塁でサンタナが右前打をはじき一塁走者の生還を許して追いつかれたが、その裏、2死無走者から四球を選んでオスナの中前打につなげ、勝ち越しのホームを踏んだ。「サンタナがよく走ってくれた」とオスナは僚友に感謝した。

 前年最下位が日本一になれば1960年の大洋(現DeNA)以来61年ぶり。高津監督は「励まし合いながら一生懸命取り組む姿は尊敬する部分もあるし、努力が報われてすごくうれしく思う」と2人をたたえた。「王手の意味? もちろん知っています。まずは目の前の一戦を取りにいく」とオスナ。全力プレーの“オスサン”コンビが20年ぶりの頂点へと導いていく。(秋本 正己)

 ◆1960年大洋の最下位から日本一「三原魔術」

 1954年から6年連続最下位に終わり、西鉄を3年連続日本一に導いた三原脩監督を招へい。開幕6連敗も、偵察要員や守備固めを駆使し、リーグ最少60本塁打ながら少ない得点を守り切る野球を展開。当時は珍しい細かな継投など名将の采配で、前年までV5の巨人を振り切り初優勝した。

 日本シリーズは強打の大毎が相手で不利が予想されたが、第1戦を1―0で逃げ切ると、第2戦も3―2で競り勝った。大毎の本拠・後楽園での第3戦は、5点差を追いつかれるも、9回にシーズン4本塁打の近藤昭仁内野手の決勝弾が飛び出し3連勝。第4戦も1点差で勝ち、全4試合1点差勝ちでスイープ。シーズン21勝の秋山登が全4試合で救援登板した。三原監督の采配は「三原魔術」といわれ、野球界では初めて菊池寛賞を受賞した。

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