【ジャパンC】コントレイル有終Vへ 矢作調教師「また一段上がった。もったいないぐらいの動き」

スポーツ報知
坂路で鋭い加速を見せるコントレイル。鞍上の福永と、3冠馬の誇りを持ってラストフライトに臨む(カメラ・高橋 由二)

 第41回ジャパンC・G1(28日、東京)を最後に引退するコントレイルが24日、栗東・坂路で最終追い切りを消化した。G1・4勝すべての手綱を執ってきた主戦の福永祐一騎手(44)=栗東・フリー=が騎乗し、800メートル51秒0―12秒0と抜群の動きを披露。昨年の3冠達成後は3戦で惜敗が続くが、名誉挽回を期すラストフライトVへ、必勝態勢を整えた。25日に枠順が決定する。

 手綱越しの“会話”を楽しむように、人馬一体となった走りは弾んでいた。コントレイルが栗東で行う最後の追い切りは、福永の騎乗で走り慣れた坂路を単走。鞍上は序盤から愛馬の行く気に任せるように、手綱をほとんど動かさなかった。スムーズに折り合うとラスト1ハロンは全くバランスを崩すことなく、真っすぐにトップスピードまで加速。余力十分で、急勾配のラスト2ハロンを11秒9、12秒0でまとめた。

 全体でも51秒0の好時計。福永は「指示よりも速くなりましたけど、非常にいいコンディション。走った後もジョギングしてきた後みたいに、ケロッとしていましたよ」と満足そうな表情を浮かべた。矢作調教師も「最後の追い切りとしては、悔いのない追い切りができたと思う」とうなずいた。

 前走から中3週は昨秋の菊花賞と同じく、最も短い臨戦間隔。特に今回は始動戦の天皇賞・秋からビッシリと仕上げた。それでも矢作師は「反動というより一段上がった」と胸を張る。昨秋に比べて負荷のかかりやすいコース追いは1本多く、追い切りの時計も軒並み速い。さらにこの中間は横幅の狭い馴致(じゅんち)プールも活用。課題のゲートと同じような狭い空間に少しでも慣れさせようと試みた。まずは無事が大前提のラストラン。しかし、攻めの姿勢は失わなかった。

 あとは信頼の絆で結ばれた主戦に託すのみ。手応えを深めた福永は言葉に力を込める。「(コントレイルは)宝物のような存在です。このコロナ禍の中で生まれた3冠馬。暗い世界に光を差し込むような存在だと思っています。最後を一番いい形で締めくくることができるように、最善を尽くして騎乗したい」。感謝の気持ちを乗せた騎乗で、必ず、有終の美へ導く。(山本 武志)

 ◆矢作調教師に聞く

 ―前走の天皇賞・秋は0秒1差の2着。

 「非常にレベルの高い一戦でゲートのダッシュ、そういう一つのミスが命取りになったレースだと思う」

 ―最終追い切りは坂路で51秒0―12秒0。

 「いつもいいんですけど、本当に(引退が)もったいないぐらいの動き。また一段上がった感じを持っています」

 ―ゲートが課題になる。

 「プールを含め、やれることはすべてやった。レース前のコントレイルに、『頼むから(中で)おとなしくしてくれ』と頼んでおきます」

 ―改めてコントレイルとはどんな存在か。

 「言葉には言い表せません。本当にすごい馬。よくうちに来てくれたなという思いですね」

 ―最後に意気込みを。

 「3冠馬としての誇りを持った強さを見ていただきたいと思っています」

 ◆馴致プール 本来は水を苦手とする馬の調教設備で、0.8メートルの水位の中を歩かせて水に慣れさせる。11メートルの直線形で、横幅は競走馬が1頭入る程度の2メートル(通常の円形プールは3メートル)。コントレイルは横幅約1メートルのゲートを想定した訓練に活用した。

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