藤井聡太竜王、史上最年少五冠へ挑戦権獲得 来年1月「冬将軍」渡辺王将と七番勝負

スポーツ報知
近藤誠也七段を破って「第71期王将戦」の挑戦者に決まり、記念撮影に応じる藤井聡太竜王

 将棋の藤井聡太竜王(19)=王位、叡王、棋聖=は19日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた第71期王将戦挑戦者決定リーグで近藤誠也七段(25)に先手の91手で勝ち、リーグ5勝0敗として優勝を確定させて渡辺明王将(37)=名人、棋王=への挑戦権を獲得した。一昨年は最終戦で挑戦を逸し、昨年は開幕3連敗を経験した鬼門のリーグを突破。来年1月開幕の七番勝負で五冠を目指す。

 五冠挑戦の切符を得た藤井は、差し出されたマイクを無表情のままじっと見つめた。そして思い出したように言った。「(勝てば挑戦という)リーグの状況は知っていたんですけど、これまでと同じように臨めればと思っていました」

 一昨年の順位戦C級1組で昇級を逸する手痛い1敗を喫した近藤との一局。相掛かりと角換わりが融合したような前例のない序盤で後手の新構想に手を焼いたが、藤井は惑わされず自然な指し手でリードを奪い、完勝した。24日の最終一斉対局を待たず、初の王将挑戦が確定。「本当にトップの厳しい相手ばかりなので結果を出せたのは励みになること。(5連勝は)自分の実力以上の成績をここまで出せています」

 棋界最難関とされる王将リーグは鬼門だった。くしくも同じ11月19日だった2年前、勝てば初のタイトル挑戦となった最終戦の最終盤で自玉の11手詰を見逃す「頓死」を犯して敗退。終局後、本局と同じようにマイクを向けられた時は、うずくまって動くことができなかった。昨年は開幕3連敗を喫し、全棋戦を通じて初の陥落を経験。2度の挫折を乗り越えての挑戦権獲得に「王将リーグでは結果が出せていなかったので、素直にうれしく思っています」と静かに語った。

 歴代4位のタイトル29期を誇る渡辺王将とは棋聖戦五番勝負を2度戦っていずれも制したが、2日制では初めての激突となる。「渡辺王将は作戦巧者で序中盤の戦略が優れています。特に2日制では1日ごとに深い考えを持たれて指しているので、対応できるように頑張りたいです」。言葉の端々に棋界随一の作戦家への警戒心をのぞかせた。

 七番勝負を制すと、1993年に当時22歳10か月の羽生善治九段(51)が達成した記録を塗り替える史上最年少五冠になる。王将戦と棋王戦にめっぽう強く「冬将軍」の異名もある渡辺王将との対局は自身初の冬のタイトル戦。新しく冬物の和服を仕立てて、決戦に臨む。(北野 新太)

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