ニッポン放送VS文化放送…今、始まった「言葉の力」抜群の松坂大輔&斎藤佑樹争奪戦

スポーツ報知
10月19日の引退セレモニーでファンに手を振る松坂大輔氏

 今季限りでの引退を表明した松坂大輔氏(41)と斎藤佑樹氏(33)。2人の第二の人生を巡る争いが今、ヒートアップしている。

 「平成の怪物」と「ハンカチ王子」―。MLBを含むプロ野球で残した実績にこそ差があるが、ともに伝説的な甲子園優勝投手として、一時代を築いた2人。野球界を超えた知名度を誇る人気者を巡り、ニッポン放送と文化放送が今、解説者、コメンテーターとしての争奪戦を水面下で展開している。

 まずは12日、東京・有楽町のニッポン放送で開かれた檜原麻希社長の定例会見。今年55周年を迎えた同局伝統のナイター中継「ショウアップナイター」は今季も日本シリーズまで完全放送。「昨年は無観客で始まったシーズンでしたが、今年はやっと観客が入り始めたし、プロ野球は、やはり人々を熱狂させるコンテンツだと思いました。素晴らしいシーズンだったと思うし、野球の未来はまた続いていくんだなと思います」と話した檜原社長。

 その笑顔に「ショウアップナイター」というコンテンツへの自信とプロ野球への熱い思いを感じたから、ストレートに聞いてみた。

 「松坂さん、斎藤さんという野球の枠を超えた国民的人気者が引退しましたが、来季の『ショウアップナイター』での解説者起用は考えていますか?」―。

 この問いかけに「何か新しいメンバーでという動きはあるかも知れません」と、まず答えた同社長。「松坂さんも斎藤さんも一世を風靡(ふうび)した方で解説されるようなことがあったら、すごくいい解説をされると思います」と続けた言葉を受けて、重ねて聞いてみた。

 「既にニッポン放送として正式なオファーをした段階ですか?」―。

 前のめり気味の私の質問にやや戸惑った表情を浮かべた同社長は「今、来季に向けて、いろいろなことを考えている段階です」とだけ答え、隣に座った幹部は「まだ、シーズン中ですからね」と苦笑した。

 さらに熱かったのは、来季で放送40年目を迎える「ライオンズナイター」でおなじみの文化放送だった。

 16日、東京・浜松町の文化放送で行われた斉藤清人社長の定例会見。松坂の引退試合当日の10月19日に行われた前回の会見で同社長は「松坂大輔さんの大輔は荒木大輔さんから来ています。荒木さんは私の早実の同級生です。一昨日(17日)、引退したのは早実の斎藤(佑樹)です」と自身の“早実人脈”を披露した。

 その上で「斉藤投手、松坂投手という世代を代表する方が引退するのには感慨があります。松坂投手は40年やっているライオンズナイターがあるだけにアプローチをかけていきたい。斎藤投手ももともと、アナウンサー志望だったという発言もありますし、テレビなどのご出演のオファーもあると思いますが、文化放送も何らかの形でアプローチしていきたいと思います」と早くも獲得に乗り出すことを明かしていた。

 それから1か月。この日も「松坂、斎藤両選手へのオファーに進展はありましたか?」と聞かれた同社長は「進捗(しんちょく)しています!」ときっぱり。「分かりやすく言えば、文化放送にご登場いただく準備を松坂大輔、斉藤佑樹さん、もう1人、それの源流となった方にも登場いただけるかと。年内に発表できるかなと」と続けた。

 「源流となった方―」は早実の同級生で日本ハム投手コーチを今季限りで辞任、退団した荒木大輔氏(57)かなと勝手に想像している私の前で同社長は「ビッグボス・新庄剛志監督の日本ハム、新監督となったソフトバンクも巻き返しに向け、黙っていないシーズンになります」と続けると、「わがライオンズがどう立ち向かうのか、多くのファンの関心がパ・リーグに集まるのは必至。引退された大変素晴らしい成績を残した松坂投手、記録より記憶に残る斎藤投手。そんなパ・リーグを熱く盛り上げた方々を迎えて、最大に盛り上げるようにただ今、準備をしているところです」と気合十分の口調で明かした。

 ラジオの中央キー局の一角・TBSラジオは2017年度でナイター中継から撤退したため、松坂、斎藤争奪戦はニッポン放送と文化放送の一騎打ちの様相を呈している。

 99年の初対決でオリックス(当時)のイチローから3打席連続三振を奪い、「自信が確信に変わりました」と語った松坂氏。

 早大時代の10年、東京六大学秋季リーグ戦で50年ぶりとなる早慶優勝決定戦を制した直後に「僕は何か持ってると人から言われてきましたが、持ってるものが今、分かりました。それは仲間です」とスピーチし、「新語・流行語大賞」の選考委員特別賞を受賞した斎藤氏。

 国民的人気に加え、抜群のワードセンスも兼ね備えた2人だけに今後、テレビ業界でも「熱闘甲子園」などを抱えるテレビ朝日、松坂氏の妻で元同局アナの柴田倫世さんという人脈を持つ日本テレビを始め、NHK、フジテレビ、TBSというキー局が争奪戦を展開するのは間違いない。

 そんな中、一足早くスタートしたラジオ2局の負けられない戦い。映像込みのテレビと違い、解説者の「言葉力」がより試されるラジオという媒体で、2人がどんな言葉で激闘必至の12年シーズンを彩ってくれるのか。今から楽しみで、楽しみで仕方がない。(記者コラム・中村 健吾)

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