【巨人】原辰徳監督、勝負の満塁策 高橋を降板させるも川端に痛恨の押し出し四球…もう4連勝しかない

6回2死満塁、塩見(左)に左中間へ3点三塁打を打たれた菅野(カメラ・竜田 卓)
6回2死満塁、塩見(左)に左中間へ3点三塁打を打たれた菅野(カメラ・竜田 卓)

◆2021JERA クライマックスシリーズ セ 最終S第2戦 ヤクルト5―0巨人(11日・神宮)

 「2021 JERA クライマックスシリーズ セ」最終ステージ(S)は、巨人がヤクルトに連敗し、日本シリーズ進出へ後がなくなった。中4日の先発・菅野は1点ビハインドの6回、申告敬遠で2死満塁とし、代打・川端を押し出し四球、塩見に走者一掃三塁打の計5失点で力尽きた。打線はわずか2安打でCSでは3度目の2試合連続完封負け。0勝3敗(アドバンテージ1勝含む)となり土俵際に追い込まれた。

 後がなくなった。原監督は厳しい表情でクラブハウスへと引き揚げていった。打線が元気なく2安打に終わり、2戦連続の完封負け。「1点も取れていない、というね」と百戦錬磨の名将も首をひねるしかなかった。

 勝敗を分けたのが、6回の守りだ。阪神とのCS第1S第1戦から中4日で登板し、粘投を見せていた菅野だったが、先頭・村上に二塁打を許す。続くサンタナの正面のゴロをさばいた坂本の送球がわずかにそれ、中島も簡単に塁を離れてアウトを取れず。中村の犠打で1死二、三塁。オスナを空振り三振に仕留めて2死としたところで、原監督がマウンドへ走った。西浦を申告敬遠し、それまで無得点に封じられていた高橋へ打順を回した。当然、ヤクルトは代打の切り札・川端を送る。フルカウントからの7球目、外角に大きく抜け、押し出しを与えた。痛恨の四球。続く塩見の満塁走者一掃の三塁打と合わせ“致命傷”となった。

 西浦か代打・川端か。原監督は、攻めに転じるために後者との勝負を選択した。

 「流れが我が軍になかなか来ないところで『ここはこっちが動くから』と。動いて、そして相手を動かしていく」

 尻上がりに調子を上げた高橋の前に6回まで2安打。4回から6回まで完全に封じられていた。引き分けは負けと同じ。2点以上奪うために、高橋をここで降板してもらうことを優先した。今季、日本記録にあと1と迫る30本の代打安打をマークしたツバメの神様・川端が出てくることは承知の上で、だ。「もちろん、それは。でも、智之だから。そこで恐れるのはまずないことでね」。原監督は菅野だから、リスクを覚悟して策を打った。確かに菅野は川端を歩かせたが、中4日での力投を見て判断した以上、ベンチ全体で相手に上回られたということだ。

 ただ、リスクを背負うことになったのも、打線が振るわなかったためと言わざるを得ない。初回の2死満塁、3回2死一、二塁の好機を逃すと、4回以降は得点圏に走者を送ることもできず。「結果的にはあの(初回2死満塁の)チャンスだけだったかな。なかなかこっちのペースにならなかった」。守備でもミスが散見し、野手の覇気が見られなかったことはさみしいの一言だ。

 崖っ縁で後ろばかり振り返っても何も始まらない。下克上へは、残り4試合での4連勝しか道はなくなった。指揮官は「明日からまた頑張ります」という言葉に一番の力を込めた。開き直るしかない。まず一つ勝つために、意地を見せる。(西村 茂展)

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