日本ハムの新庄剛志監督(49)が10日、沖縄・国頭(くにがみ)での秋季キャンプ視察最終日に原石を発見した。ビッグボスの指令で守備位置をゴチャ混ぜにしたシートノックを敢行。郡(こおり)拓也捕手(23)、万波中正外野手(21)が本職以外でも潜在能力の高さを披露した。
郡が見せた。守ったのは中堅。本塁へ矢のようなワンバウンド返球を放つと、ビッグボスは「いいねえ~」と拍手を送った。「今までで1番よかった。変なアドレナリンが出て、自分もびっくりするくらいのボールが行った」と郡。50メートル6秒0の俊足で、栗山前監督もユーティリティー性を評価。今季1軍で遊撃、中堅以外の6ポジションを経験も「センターはなかなかない」と新鮮な様子だった。
三塁へ入った万波も軽快だった。一塁へミットを引きちぎろうかという強い送球。「5―4―3」の併殺も軽くこなしてみせた。高卒3年目の外野手に「器用だね」とにんまりのビッグボス。万波は「内野手の難しさを改めて感じた。外野から送球する時に(相手を)意識して投げることが大事だと、サードで受けてすごい感じました」。本職へのプラス材料も学んでいた。
新庄監督は3日間の視察を終え、国頭を離れた。秋季キャンプは16日まで。守備位置シャッフル、低い送球への意識など、多くの置き土産が残された。「レベルアップできるように頑張っていきたい」と万波。郡は「ボスがいるうちに花開いて、花が咲けばいい」とレギュラー奪取に意欲を見せた。