【仙ペン】夢と希望の不完全燃焼

スポーツ報知

 あの感激は忘れることが出来ない。2018年のCS第1ステージ。文字通り背水の陣で臨んだ由伸巨人がヤクルトに勝利した。

 初戦のハイライトは上原さんの快投。禁断のイニングまたぎでシリーズの流れを完全に引き寄せた。ちなみに決勝点は坂本の本塁打である。そして第2戦。ご存じのように菅野がポストシーズン史上初のノーヒットノーランを達成した。

 ベンチの采配は完璧。投げるべき人が投げ、打つべき人が打った。つまり非の打ち所がない勝利。こ、これは由伸さん、有終のサヨナラ下克上…と体が震えてきたけど、野球というのは分からないものだ。

 最終ステージでは広島にスイープされ惨敗。敗因は燃え尽き症候群だと思っている。歴史的快勝だった第1ステージ。あんな達成感と高揚感を味わったら、後は抜け殻になってしまってもおかしくない。

 難しいよね。「後々のことを考えてホドホドに勝っておくか」なんてことが出来れば苦労はない。禍福はあざなえる縄のごとし。勝負の潮目は神のみぞ知る。

 そんなわけで3年ぶりの第1ステージ突破です。初戦はエースが奮闘。3年前のことがあるから、2戦目は勝つにしても多少苦しんだ方が…いや、杞憂(きゆう)でした。燃え尽き症候群? バカ言うな。不完全燃焼にも程がある。

 戸郷よ、お前さんのことを言っている。制球が定まらない。バントも失敗。原監督も僕らもイライラし通しだったけど、それ以上にストレスを感じていたのは阪神か。崩せそうで崩せないもどかしさ。終わってみれば、21歳が無失点で切り抜けた中盤の3イニングが勝敗を分けた。

 出来栄えは最悪でも結果的には勝利に貢献。燃え尽きるどころか、ファイナルへ危機感あふれる課題も残してくれた。ピーキング的にはこれが正解かも。第1戦の小林も同じだ。3三振と犠打失敗。それでも相手のエンドランを見破ったビッグプレーの立役者であることは間違いない。

 戦犯と紙一重。ダークサイドへ落ちそうで落ちなかった「持ってる2人」に第1ステージの裏MVPをあげたい。

巨人

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