「一生忘れられない」相沢調教師の縁血統が運んできた上昇気流

スポーツ報知
10月2日の中山5R新馬戦を制したガルブグリーン

 「ここで弔い星かぁ~」。10月2日、中山競馬場で5Rの新馬戦が終わった直後、近くにいた他紙の記者からそんな声が聞こえてきた。勝ったのは13番人気の伏兵ガルブグリーン(牝2歳、美浦・相沢郁厩舎、父ヴィクトワールピサ)。単勝1万7630円がつく驚きの激走だったが、自分も含めた競馬記者が反応したのは9月12日に老衰のため天国に旅立ったウメノファイバーのひ孫だったためだ。

 ウメノファイバーは1999年のオークスを制すなど重賞を3勝した名牝。管理した相沢郁調教師にとっては開業2年目でG1勝ちをもたらしてくれた功労馬だ。「一番の思い出です。子供も孫も活躍してくれたし、一生忘れられません」。話を聞くたび感謝を口にするが、この1勝はただの弔い星に終わらなかった。

 翌週の10月9日。東京の5R新馬戦を勝ったモカフラワー(牝2歳、父スクリーンヒーロー)の母ハイタッチクイーンも相沢師の管理馬で「うちに転厩してきて3勝してくれたし、いいスピードがあった」と振り返る縁血統。さらに翌10日の新馬戦を勝ったテラフォーミング(牡2歳、父エピファネイア)を挟み、16日東京の新馬Vライラック(牝2歳、父オルフェーヴル)の母も所属は相沢厩舎だった。

 今年の相沢厩舎は勝ち星が伸び悩み、9月までで3勝。ところが、わずか3週間で倍以上の勝ち星を積み上げ、4頭中3頭が縁の母系の牝馬という「偶然」と一言で片付けるには出来すぎな勝利が続いた。ひと昔前と違い、今は母子で管理することが難しい時代だけに「いい馬主さんに恵まれているということですね」と相沢師は感謝したが、競馬の奥深さを感じずにはいられない10月の新馬戦だった。(中央競馬担当・西山 智昭)

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