全日本大学女子駅伝31日号砲 東北福祉大・田中杏梨「今年こそやってやろうという気持ち」

冠木監督にちなんだ「歌舞伎ポーズ」で集合写真に並んだ東北福祉大女子駅伝部
冠木監督にちなんだ「歌舞伎ポーズ」で集合写真に並んだ東北福祉大女子駅伝部
陸上トラックを走る東北福祉大の田中
陸上トラックを走る東北福祉大の田中

 全日本大学女子駅伝対校選手権(報知新聞社後援、6区間38・1キロ)が31日、仙台市内で開催される。東北勢は15年連続19度目の東北福祉大、2年ぶり5度目の石巻専大の2校が出場。東北福祉大・田中杏梨(4年)は実業団退団後に声を掛けてくれた冠木(かぶき)雅守監督に感謝の走りを誓う。レースは午後0時10分、弘進ゴムアスリートパーク仙台で号砲が鳴らされる。

 山あり谷ありだった陸上人生の全てをぶつける。東北福祉大・田中は25歳の4年生。9月の予選会は3区で区間賞をたたき出し、大会新1時間47分55秒でのVに貢献。最初で最後の今大会出場へ「拾ってくれた監督に、最後に走りで感謝を見せたい」と特別な思いを持って臨む。

 22歳で入学するまで、大きな挫折を味わってきた。地元は北海道・釧路市。「近くで合宿していて、身近な存在というか…、自分も将来は絶対に行くんだと思って目指してきた」。小学生の頃から「実業団で陸上をしたい」と夢を持ち、札幌静修高2、3年時に全国総体出場。卒業後はしまむら陸上部に進んだ。

 現実は厳しかった。ケガもあって結果を出せず、わずか2年で退部。地元で回転すし店のバイトに就いた。「もう絶対に陸上なんて辞めてやる、と道具も全部捨てた」。心を決めたつもりでも、気付けば大会の観戦に足が向いていた。すると、高校時代に気に掛けてくれていた冠木監督と偶然の再会。電話ももらい、再起を決意した。

 1年時はマネジャーと選手を兼任。ケガの期間も含めると2年以上のブランクがあったが、心は折れず、地道に距離を踏んだ。ようやく今年9月、1万メートルで全日本インカレに出場。東北インカレから2分以上タイムを短縮し34分7秒24で12位に入った。冠木監督は「実業団でいったんは陸上をあきらめた選手が、もう一度花咲くなんて珍しい」と不屈の努力を評価した。

 昨年17位だったチームは過去最高14位を上回る順位が目標だ。田中を含む登録10人全員の状態が良く、起用に指揮官も頭を悩ませている。2、3年時はメンバー入りしながら出場機会がなかった田中は「今年こそやってやろうという気持ち」。曲折を経てたどり着いた杜の都に、ありったけをぶつける。(小山内彩希)

 ◆全日本大学女子駅伝と東北勢 1983年に大阪で第1回大会が開催。2005年の第23回大会から仙台開催へ変更された。19年大会から一部コースが変更となり、1区6・6キロ、2区3・9キロ、3区6・9キロ、4区4・8キロ、5区9・2キロ、6区6・7キロの、計6区間38・1キロとなった。弘進ゴムアスリートパーク仙台を出発し、仙台市役所前市民広場がゴール地点。東北勢は84年の第2回大会に山形女子短大が初出場。最多出場は東北福祉大の19度(今大会含む)、最高成績は福祉大が15、19年に記録した14位。

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