観劇後の規制退場、守った方がお得な3つの理由 感染症対策だけじゃない 堂本光一も「守らないと亡霊に…」?

スポーツ報知
大阪市北区の梅田芸術劇場

 緊急事態宣言が解除され、劇場にも多くの観客が戻ってきた。生で見る舞台、生のオーケストラ演奏。まだまだ声を出せない、会場内での会話を極力控える、もちろんマスク着用という制限はあるものの、観客の表情は明るい。

 各劇場によって対応は異なるが、感染症対策の一環として、規制退場を行う演目が増えてきたように思う。関西でも梅田芸術劇場、大阪松竹座、大阪新歌舞伎座、宝塚大劇場、京都・南座などで行われている。現在東京で公演中のミュージカル「ナイツ・テイル―騎士物語」の9月大阪公演は、まだ緊急事態宣言中での上演だった。規制退場のお願いを事務的にアナウンスするのではなく、主演の堂本光一と井上芳雄がカーテンコールで「規制退場を守らないと、亡霊に取りつかれる」「守らないと頭に亡霊の仮面がつく」とおちゃめにお願いするシーンが1つの名物ともなっていた。

 劇場としては、出口での密集を避けるためのお願いだが、規制退場は違った意味で意外な3つの効果をもたらしているようだ。

 (1)一度着席するため、身の回りの物を片付ける時間ができ、オペラグラスや小物ポーチなどの忘れ物が減る。

 (2)これまで終演後は我先にと人が出口に殺到。結果、列がなかなか進まないというシーンをたびたび目にしてきた。それがこの制度の導入により、スムーズに観客が出口から帰路につけている。

 (3)そして亡霊に取りつかれなくて済む。

 最後は冗談だが、もちろん帰りの新幹線や飛行機、バスの時間などでやむを得ず出なくてはいけない人はいるだろう。それでも少しずつ理解を得られているように感じる。

 一方、興行を行う側も、感染症対策に気を緩めることはない。松竹株式会社では、感染者数が減ってもなお、高水準の独自基準を守っている。そのマニュアルには松竹新喜劇の代表・渋谷天外が「どこよりも厳しい基準です。安心してご来場ください」と胸をはる。座席数こそこれまでの1席空け(市松模様)から、観客2席+1席空け(およそ収容人員の3分の2)へと変化したが、花道横の座席は販売せず、楽屋へのあいさつ回り、お客様との触れあいも禁止。京都の師走を彩る南座の「吉例顔見世興行」も3部制とし、1部に出演した役者は、他の部には出られないようになっている。

 今の世の中がいつまで続くか分からない。ただ、階段やエスカレーターが少ない劇場において、規制退場という方法が、安全に、かつ迅速に退場できるということは間違いなさそうだ。

(記者コラム=芸能担当・古田 尚)

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