【ヤクルト】石川雅規、プロ20年目41歳 一番つらくて一番うれしかった…独占手記

スポーツ報知
投手陣での記念撮影でポーズを決める石川(前列中央=カメラ・竜田 卓) 

◆JERAセ・リーグ DeNA1ー5ヤクルト(26日・横浜)

 ヤクルトの石川雅規投手(41)がスポーツ報知に独占手記を寄せた。6月には史上初の大卒から20年連続勝利を達成。4勝、防御率3・04でチームを支え、残り23勝に迫る通算200勝への決意、理想の引き際などを語った。(取材・構成 小島 和之)

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 プロ20年で2回目の優勝。前回の15年とはまた違った格別な優勝だと感じる。15年は自分が13勝したけど、今年は初めて開幕ローテを外れて、プロに入って一番苦しんだ。春先は下半身の状態が悪くて、オープン戦では2試合ボコボコ(※1)にされた。高津監督から「このままいるのもしんどいだろ?」と言われて「また呼んでいただけるように2軍で頑張ってきます」と伝えた。

 強い人間じゃないから弱気になる時もあった。朝早く戸田に向かう車中で「もうダメなのかな…」とか、いろんなことを考えた。あと10年できる年齢じゃないのは分かっているから。何とか踏みとどめてくれたのが家族の支えであり、もう一度神宮のマウンドに立つという思い。青木も「絶対に大丈夫。チャンスがあるから頑張ろうよ」と連絡をくれた。

 2か月ほど2軍で過ごし、しっかり直球を投げ切る大切さを再認識した。結果を出してもチャンスが回ってこない中で、6月4日の西武戦(※2)は大げさかもしれないけど、結果が僕の野球人生に関わるという気持ちでマウンドに立った。雨の中5回で終わったけど、チームが勝って自分にも勝ちがついた。今までで一番うれしかった。

 今年は投手陣全員でつかんだ優勝。奥川を筆頭に若手がすごく伸びた。毎年「投手が良ければ」と言われて、正直めっちゃ腹が立っていたけど、結果で表さないとただの負け犬の遠ぼえだから。キャンプから投手陣で1試合でも多く勝てる試合をつくろうと合言葉のように心に留めていた。

 「いてほしい時に、そこにいる存在になりたい」と常に思っている。中5日でと言われたら絶対にいくし、中4日でも同じ。後半は少し力になれたのかなと思う。9月下旬(※3)に今季初めて中5日を託された時は「これぞ自分が望んでいたところだ」と。

 若い時から変わらないのは、敏感じゃなきゃいけないし鈍感な時も必要ということ。体の変化を感じ取る敏感さと、ここぞという場面では体が痛かろうが鈍感になっていかなきゃいけないところもある。人間だから楽をしたい時もあるけど、やっておけばよかったということを1個でも潰しておきたい。この年齢まで野球をやらせてもらうといろんな発見があって、やった人じゃないと分からない景色や感覚がある。それを逆に楽しんでいる。

 本拠地のロッカーには山本昌さんの年度別成績が貼ってある。昌さんが何歳の時に何勝したのか、目で見て意識してやっていきたいという思いから。小さい時は巨人ファンで、巨人に強い昌さんを見て、球はそんなに速くないのに抑えている人がいるんだと勇気をもらい、好きになった。

 200勝まで残り23勝。厳しいという声は知っているけど、そこに向けてモチベーションを保っているのはすごく幸せ。理想は200勝した日に引退すること。50歳かもしれないし、来年、再来年と12勝くらいして終わるかもしれない。「200勝しました。引退します、ありがとうございました!」と言いたいな(笑い)。(ヤクルト投手)

 ※1 オープン戦ではオリックス、広島の2試合に登板し、計4回2/3を投げ17安打16失点、防御率30.86と炎上。2軍合流が決まった。

 ※2 6月4日の西武戦(神宮)で約1か月半ぶりの1軍登板に臨み5回3安打1失点。5回裏攻撃中に降雨コールドで6年ぶりの完投勝利、史上初の大卒から20年連続勝利を球団最年長の41歳4か月で達成。

 ※3 9月26日の中日戦(神宮)にチーム今季初の中5日で先発。6回無失点で4勝目を挙げた。

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