◆JERAセ・リーグ ヤクルト6―4巨人(24日・神宮)
巨人はレギュラーシーズン最終戦でヤクルトに敗れ、61勝62敗20分けで2018年以来の負け越しが決まった。原巨人では計15年で2度目。セ・リーグ3位で11月6日からのクライマックスシリーズ(CS)第1ステージに臨む。岡本和は不発で王貞治、松井秀喜以来となる25歳での40号に1本届かなかった。CSをにらんで坂本や中川を休養させ、丸の状態も上向き。10月1本塁打に終わった4番の復調が、下克上の鍵を握りそうだ。
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投手陣にはシーズンの経験をCSに生かしてもらいたい。8月後半から先発が1枚足らず5人で固定し最後まで中5、4日ローテで回すことになった。登板数が増え、1年間通じてローテで回ったことがなかった戸郷や高橋には負担になったかもしれない。
だが、ここからの短期戦は「1戦必勝」で中5、中4日は当然になる。シーズンを通しての経験をポストシーズンで“強み”に変えるチャンスだろう。
リリーフは前半戦からフル回転。後半戦に入っても、登板間隔を詰めた先発の球数が制限されたことにより、登板が増えることになった。一時期は方程式の一角である中川、デラロサが離脱したが、全員でカバーし合った。中川は復帰後、計26登板で失点は1試合のみ。デラロサも9月から15試合連続無失点と本来の調子を取り戻している。2週間の期間でコンディションを整えて「ワンチーム」で戦えば、下克上の可能性は十分にある。(巨人投手担当・玉寄 穂波)