葛西紀明、2030年招致目指す札幌五輪でも飛ぶ!「やめる気毛頭ない」「キングカズさんのように」

スポーツ報知
笑顔で前を向く土屋ホーム・葛西(カメラ・川上 大志)

◆スキージャンプ 全日本選手権ラージヒル(24日、札幌市・大倉山ジャンプ競技場、HS=ヒルサイズ137メートル、K点123メートル)

 NHK杯を兼ねて行われ、男子で14年ソチ五輪銀メダルの葛西紀明(49)=土屋ホーム=は115メートル、110メートルの合計172・7点の22位に終わり、今季W杯開幕メンバーから外れた。W杯個人総合上位が手にする22年北京五輪代表切符は絶望的となったが、今後も現役続行の意向を強調した。

 葛西は、全てを受け止めた。「これも運かな」。18位から逆転上位を狙った2回目、風にも恵まれずに110メートルと飛距離を落とした。W杯の開幕メンバー入りを逃し、前人未到9大会連続五輪は限りなく遠ざかった。「五輪へ強い思いはある」。もちろん本音だ。ただ「やめる気は毛頭ない。9回目(北京)がダメでも次の(26年)イタリア、(30年)札幌も招致しているのでそこまで目指したい」。瞳に力を宿らせ、決意を込めた。

 23日の公式練習。葛西は、無邪気に叫んだ。「あ~、気持ちいい!」。今夏に取り組んだ助走の改善が実り、大ジャンプの目安となるヒルサイズまで1・5メートルに迫った。「ジャンプで飛距離を出すのが気持ちいいし、快感。あの1本が出たから、モチベーションが上がってきた。(五輪とは)別物です」。北京が絶望となった大会で、確かな希望を得た。現役続行への、原動力だ。

 キャリアの形は、色々ある。98年長野五輪金メダルの船木和喜(46)=フィットスキー=も今戦に出場し、39位。年齢は関係ない。葛西が敬愛するサッカー元日本代表FW三浦知良(横浜FC)も、54歳の現役。レジェンドも同じだ。「体力も全然衰えてないし、技術も(今大会圧勝の)陵侑以外とはそんなに離れていないと思う。50歳になっても全くやめる気はないので、キングカズさんのように行けるところまでいきたい」。

 来月上旬にはフィンランドへ渡り、所属の土屋ホームで合宿。同月末に帰国後、隔離期間を経て12月は国内大会などに出場する見通しだ。「元々は、金メダルを持っていないから五輪に挑もうと思った。ソチの後は、皆さんが応援して下さって、僕が頑張れば皆さんの気持ちが上がると気づいた。相乗効果を感じて、やめられない気持ちに変わった」。たとえ五輪への道が閉ざされても、葛西にはまだ、飛ぶ理由がたくさんある。(細野 友司)

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