【高校野球】八戸工大一は15年ぶりの4強 舘宥丞が決勝打…24日準決勝は花巻東と対戦

スポーツ報知
八戸工大一・舘は6回に決勝打を放ちベンチに向かってガッツポーズを見せる

◆高校野球秋季東北大会準々決勝 八戸工大一5-2大館桂桜(23日、仙台市民)

 準々決勝4試合が行われ、八戸工大一(青森)は大館桂桜を5―2で破り、15年ぶり4強。脊髄(せきずい)損傷のリハビリを乗り越えた舘宥丞一塁手(2年)が決勝打を放った。花巻東(岩手)は昨秋の準決勝で敗れた仙台育英に8―2でリベンジ。強力打線に加え、2失点完投したエース左腕・万谷大輝投手(2年)らの守備力も発揮し、2年連続で4強入りした。聖光学院(福島)は4年ぶり、青森山田(青森)は6年ぶり準決勝進出。勝てば来春のセンバツ出場に大きく近づく準決勝はきょう24日、石巻市民球場で行われる。

 

 不屈の男・舘の笑顔が咲いた。2点を追う6回。連打と2四死球を絡めて1点差に詰め寄り、なおも1死満塁。相手の142キロ右腕・福田が外角を中心に攻めてくるデータをインプットし、「センター返しを意識して打席に入った。自分で返さないとなと思っていた」。外角高めの直球を振り抜くと、白球は左翼手の頭上を越えた。チームを15年ぶりの4強へと導く決勝の2点適時打。ベンチに向かって何度も右拳を突き上げた。

 バットが振れる。ボールが投げられる。当たり前のことができる喜びをかみ締めた。1年秋から試合に出場していた長距離砲にアクシデントが起きたのは今年2月。練習中にボールが後頭部を直撃した。病院で診断結果は「脊髄損傷」。医者からは絶対安静を言い渡され「ボールもバットも握っては駄目」と念押しされた。両手はしびれ、60キロあった握力は10キロ程に低下した。父・淳さん(54)と母・美香子さん(47)はともに「もう野球ができなくなるかもしれない」と覚悟したというが、舘は諦めなかった。軟式のテニスボールを握るところから地道なリハビリがスタート。懸命な努力は、秋にV打として実を結んだ。

 「野球から離れていた分、今(プレーが)できてすごく楽しいですね」。試合後そう言ってほほ笑んだ。1987年以来となるセンバツ切符がかかる準決勝は花巻東が相手。勝って、また仲間と一緒に笑う。(長井 毅)

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