【箱根予選会】名門の日体大が3位通過 伝統を守り74年連続74回目の出場

力走する日体大の選手たち(カメラ・竜田 卓)
力走する日体大の選手たち(カメラ・竜田 卓)

◆報知新聞社後援 第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)予選会(23日、東京・立川市陸上自衛隊立川駐屯地内周回コース=21・0975キロ)

 出場41校が上位10人のハーフマラソンの合計タイムで競い、上位10校が箱根駅伝本戦(来年1月2、3日)の出場権を獲得した。大会歴代5位の優勝10回を誇る名門の日体大は通過。前身の日本体育専門学校が初出場した1949年の第25回大会以来、74年連続74回目の出場を決めた。前回優勝の駒大はじめシード10校、予選会通過10校とオープン参加の関東学生連合の計21チームが新春の箱根路に臨む。

 予選会は例年、陸上自衛隊立川駐屯地をスタート、立川市街地を回り、国営昭和記念公園ゴールのコースで行われているが、今回は新型コロナウイルス感染防止対策として、昨年に引き続き、無観客で陸上自衛隊立川駐屯地内の1周約2・6キロの滑走路を周回するコースで開催された。各校14人以内の登録選手から当日に12人以内が出走。日体大ランナーは連続出場記録のプレッシャーを力に変えて、3位で見事に伝統を守った。

 無観客の静かな会場に成績発表のアナウンスが響くと、玉城良二監督、主将の岡嶋翼(4年)、エースの藤本珠輝(3年)らは安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 74年連続74回目の出場。継続中としては大会歴代最長。順調に行けば歴代1位の中大に2035年に並び、2036年に超える。絶対に途切れさせてはいけない記録を死守した。

 「伝統は力になります。その一方、連続出場を途絶えてはいけないプレッシャーもあります。箱根駅伝連続出場は日体大に求められる最低ライン。それは学生も私も分かっています」。伝統による力と重圧。玉城監督はプラスとマイナスの両面を明かしていたが、結果はプラスに出た。

 名門、日体大は2018年秋から“迷走”した。渡辺正昭・元監督がパワハラ問題で解任され、棒高跳びが専門の小林史明監督と当時80歳の大ベテラン渡辺公二総監督が指導に当たったが、19年の箱根駅伝は13位に沈み、4年ぶりにシード権を逃した。19年5月から横山順一部長が監督を兼任する異例の事態となった。19年の予選会は3位で通過したが、本戦では2区途中まで先頭集団に食らいついたものの3区以降は見せ場なく17位。2年連続でシード権に届かなかった。

 箱根駅伝優勝10回。名門の復活を託されたのは高校女子駅伝界の“名将”玉城監督だった。昨年3月まで長野東を率いていた玉城監督は全国高校女子駅伝で17、18年に2位。留学生のいないチームとしては2年連続で「日本一」。公立校としては異例の快挙を成し遂げた日体大OBの玉城監督が昨年7月に就任した。

 「女子高校生選手も、男子大学選手も、指導方針は同じ。学生スポーツは教育活動の一環。過程なくして結果なし。過程を大事にしたい」、高校の教員、監督として36年。確固たる信念を持つ玉城監督は選手に寄り添った指導で、名門復活に向けて一歩ずつ進んでいる。

 昨年の予選会は6位で通過。今年1月の本戦では往路15位、復路13位、総合14位で3年連続でシードを逃した。予選会は何が起きるか分からない厳しい関門だが、今回も乗り越え、新春の箱根路に駒を進めた。

 総合4位となった2018年以来、4年ぶりのシード権奪回に向けて、日体大の本当の勝負は、これから始まる。

 ◆日体大 正式名称は日本体育大学(にっぽんたいいくだいがく)。1891年、体育会として創設。その後、日本体育会、日本体育専門学校などを経て1949年に現校名になった。陸上部は26年に創部。箱根駅伝には49年に初出場し、優勝10回。全日本大学駅伝は優勝21回。出雲駅伝は最高2位(2010年)。学生3大駅伝通算21勝は駒大に次いで歴代2位。タスキの色は白。主な陸上部OBは91年東京世界陸上男子マラソン金メダルの谷口浩美ら。

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