【箱根予選会】明大が順当にトップ通過 箱根駅伝優勝7回の古豪は完全復活を目指す

スポーツ報知
ゴール前で争った(左から)明大・加藤大誠、中央学院大・栗原啓吾

◆報知新聞社後援 第98回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)予選会(23日、東京・立川市陸上自衛隊立川駐屯地内周回コース=21・0975キロ)

 出場41校が上位10人のハーフマラソンの合計タイムで競い、上位10校が箱根駅伝本戦(来年1月2、3日)の出場権を獲得した。前回の本戦は11位でシード権を逃した明大は順当に通過した。前回優勝の駒大はじめシード10校、予選会通過10校とオープン参加の関東学生連合の計21チームが新春の箱根路に臨む。

 予選会は例年、陸上自衛隊立川駐屯地をスタート、立川市街地を回り、国営昭和記念公園ゴールのコースで行われているが、今回は新型コロナウイルス感染防止対策として、昨年に引き続き、無観客で陸上自衛隊立川駐屯地内の1周約2・6キロの滑走路を周回するコースで開催された。各校14人以内の登録選手から当日に12人以内が出走。明大ランナーは平たんなコースにきっちりと対応し、4年連続63回目の出場を決めた。

 無観客の静かな会場に響く成績発表のアナウンス。最初に告げられたのは明大だった。

 その瞬間、山本佑樹監督、主将でエースの鈴木聖人(4年)らは、静かに喜びをかみしめた。

 本来であれば、明大は予選会に回るチームではない。昨年11月の全日本大学駅伝で終盤までトップ争いを演じて3位。前回の箱根駅伝では上位争いが期待されたものの、序盤で出遅れ、10位の東京国際大と26秒差の11位でシード権を逃した。今回、2年ぶりに予選会に回ったが、目指すは、あくまで本戦での上位争い、あるいは優勝争いだ。

 明大は1920年の第1回箱根駅伝に出場した4校のうちの1校で、東京高等師範学校(現筑波大)、早大、慶大とともに「オリジナル4」と呼ばれる。

 明大は箱根駅伝で歴代6位の7回の優勝を誇る。だが、最後の栄冠は1949年まで遡る。その時の優勝メンバーのひとり、夏苅(旧姓・久保)晴良さん(91)は、母校が無事に予選会を突破したことを静かに喜んだ。箱根駅伝4区と7区のコースから、わずか100メートルに自宅がある夏苅さんは「今回は沿道に応援に行っていいのでしょうか。大会側が前回のように『テレビで応援してください』と呼びかけるのなら、迷惑をかけないようにテレビで応援しますけど。また、沿道で直接、後輩を応援したいですねえ」と穏やかに話した。

 夏苅さんによると、優勝メンバー10人のうち、夏苅さんを除く9人は残念ながら亡くなったという。

 「生きているうちに明大の8度目の優勝を見たいですね。私も近いうちにあの世に行くでしょう。仲間が待っています。『我々以来の明大優勝を見たよ』という土産話を持っていきたいですね」。夏苅さんは笑顔で話した後、すぐに続けた。「でもね、現役選手の諸君は、こんなOBの思いとは関係なく、自分やチームメートのために、ただ、思い切り走ってほしい。だって、私もそうだったんだから」

 明大のレジェンドの深いエールを受けて、明大の若いランナーは新春の箱根路を駆ける。古豪の完全復活へ。これからが本当の勝負となる。

 ◆明大競走部 1907年創部。正式名称は「陸上競技部」ではなく「競走部」。箱根駅伝には1920年の第1回大会から出場。翌年、初優勝を飾り、1949年の25回大会まで7度の優勝を果たした。しかし、その低迷。56年大会は競走部の部員が足りず、助っ人としてラグビー部員が6人も出場。その大会の公式プログラムには監督としてラグビー界の「御大」北島忠治氏の名が記されている。出雲駅伝は最高7位(2011年、2013年)。全日本大学駅伝は最高2位(2014年)。タスキの色は紫紺。主な競走部OBは5000メートル日本歴代2位の鎧坂哲哉(旭化成)ら。練習拠点は東京・世田谷区八幡山。

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