【UWFとは何か】<3>高田延彦との新日本XUインター大将戦を終わらせたのは橋本真也さんだった

スポーツ報知
1996年4月29日、新日本の東京ドーム大会で高田延彦(左)を撃破した橋本真也

 令和に誕生したリデットUWF(GLEAT)が、10月9日(東京・新宿FACE)に橋本真也さん(05年に40歳で死去)の長男・橋本大地(29)=大日本プロレス=をメインイベントに迎えて、GLEATのホープ、飯塚優(25)にぶつけたのは、意義深いことだった。

 UWFにとって10月9日は、1995年に東京ドームで新日本プロレスとUインターが全面対抗戦の記念日で、メインのエース対決で高田延彦(Uインター)が武藤敬司(新日本)に惨敗したことがすべての結果として集約されてしまっているが、最終的に高田との大将戦を終わらせたのは橋本真也(以下敬称略)だった。

 高田は、翌96年1月4日の新日本プロレス東京ドーム大会「96 WRESTLING WORLD in 闘強導夢」で武藤にリベンジを果たし、IWGPヘビー級王座を奪取(17分57秒、腕ひしぎ逆十字固め)。第18代王者となり、IWGP王座を初めて新日本から持ち出すことに成功している。

 3月1日には、Uインターの日本武道館大会「96挑戦~HIGH TENSION~」で、越中詩郎(平成維震軍)を相手に防衛戦を行い、Uインターのリングで新日本・坂口征二社長からベルトと認定書を受けた。そして、4月29日に新日本の東京ドーム大会「96 BATTLE FORMATION」で橋本真也の挑戦を受けた。

 スーパーヘビー級の橋本(135キロ)に対して、ジュニアヘビー級相当にシェイプした高田(95キロ)。武藤戦とは違い、体重差がまともに試合に出た。高田のキックは橋本のアンコ体型に吸収され、橋本の重いチョップとキックはリアルに高田の肉体に響き、それがドームの観衆に伝わった。橋本の垂直落下式ブレーンバスターで脳天をマットにたたきつけられた高田は、12分33秒、三角絞めでギブアップ。Uインター唯一無二の大将・高田は無言でリングを後にし、その後、新日本マットに上がることはなかった。

 当時の橋本をインタビューしたことがあった。高田戦を終えてUWFとのプロレス観の違いについてこう語っていた。

 「真っ向勝負で相手を倒すことはもちろん、本当に強い人間は、勝っても負けても人の心にインパクトを残せる人物だと思う。昔と違って、今は各団体の交流戦が盛んだから、そこへ積極的に出て、今回の高田戦のように、違うカラーの選手と戦って自分の強さを見せつけていきたいと思う」(1996年5月29日付スポーツ報知)

 当時の「今」が昔になっても、この発言は色あせない。息子の大地が、リデットUWFでそれを実践した。

 10・9「LIDET UWF Ver.1」には、橋本真也が1995年10・9の「全面対抗戦」で対戦した“元祖U戦士”中野巽耀(たつあき、当時・龍雄、56)がゲスト参戦していた。(酒井 隆之)=続く=

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