◇近畿選手権 ノービスA女子フリー(10日、木下アカデミー京都アイスアリーナ)
ノービスA女子で12歳の島田麻央(木下アカデミー)が4回転トウループを成功させた。出来栄え点(GOE)1・90点を引き出す美しいジャンプを決め、120・83点で優勝した。3月の京都府選手権以来の成功に笑顔がはじけた。冒頭から4回転トウループ、ルッツ―トウループの連続3回転、3回転フリップ、3回転ループ、2回転半―3回転トウループ―2回転トウループ、3回転ルッツと高難度のジャンプをすべてを決めるスゴ技のオンパレード。国際スケート連盟(ISU)非公認ながら、京都府選手権での117・74点を上回る自己ベストだ。小学6年生だった昨年11月、1つ上のカテゴリーの国内最高峰大会の全日本ジュニア選手権に出場し、松生理乃(愛知・中京大中京高)、吉田陽菜(木下アカデミー)に続く3位に入り。女子でノービスの選手が表彰台に上がるのは2000年3位の安藤美姫以来20年ぶりの快挙だった。
名前の「まお」は10年バンクーバー五輪銀メダリストで憧れの浅田真央さんに由来する。来年の北京五輪は年齢制限で出場できないが、26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪の星として、早くから注目を集めている。目標は「オリンピックで金メダルを取ることです」。バレエのレッスンを増やし、表現力にも磨きをかける中学1年生は、打倒ロシア勢へ成長を続けて行く。
以下、一問一答全文。
―演技を振り返って?
「4回転が1回目が入ってから結構ずっと飛べなかったんですけど、今日また跳べてよかったのと、スピンも前より速く回れたのでそこも良かったかなと思います」
―試合で決めるのはいつ以来? 京都選手権から2回目?
「はい」
―決められた要因は?
「練習からもう1本跳ぼうと思って練習したことと、調整をちゃんとしたことです」
―どんな調整をした?
「4分間練習ではそこまで全力でやらなくて、80%位でやって、本番100%が出せるようにしました。全然決まってなくて悔しかったので、今回決められて嬉しかったです」
―120点を超えたが?
「前に4回転が入った時は117点だったんですけど、今日は120点だったので、4回転外にも進歩したところがあったと思うので、そこが点数に表れてよかったです」
―普段の練習でも決まる?
「結構日によるんですけど、調子が良い時はすぐに決められたりするんですけど、調子が悪い時はあんまり決まらないです」
―練習でも4回転は入る時と入らない時があると言っていたがプログラム全体を通して今日位の完成度はいつもできる?
「今日の演技はすごい良い方です」
―4回転を決めると後の演技が難しくなる?4回転の確率は?
「4回転が決まれば外も大体降りられるんですけど、なかなか練習でプログラムの中で降りるのは結構難しいです」
―4回転があることで体力が大変になるというよりは。決まって乗っていく感じ?
「そんな感じです」
―プログラムも大人っぽくなっているがダンスのレッスンを頑張った?
「個人バレーを始めて個人でバレーの先生に振り付けを見てもらう機会が増えたので、そこが良かったんじゃないかと思います」
―今季の目標は?
「全日本ノービスなどの大きな大事な試合があるので、そこでも良い演技が出来るようにしたいです」
―将来の大きな目標は?
「オリンピックに出て金メダルを取ることです」
◆ノービス ジュニアの下のカテゴリーでAとBの2種類がある。「ノービスB」は9~10歳で、「ノービスA」は11~12歳。フィギュアスケートはシーズンが始まる7月1日の前日(6月30日)までの年齢で区分する。その後はジュニア、シニアへとランクアップしていく。