苦しさ味わった庭井祐輔、徳永祥尭がW杯へ秘める思い…連載「ジョセフJAPAN 2021年秋の挑戦」(3)

スポーツ報知
念願のW杯代表入りへ巻き返しを誓う庭井祐輔(右)

◆ラグビー ▽テストマッチ 日本代表―オーストラリア代表(23日13時45分キックオフ、昭和電工ドーム大分)

 ラグビー日本代表は秋のテストマッチ4連戦に備え、大分・別府市内で合宿を行っている。スポーツ報知では「ジョセフJAPAN 2021秋の挑戦」と題した連載を掲載中。第3回は2019年W杯で味わったそれぞれの悔しさを胸に戦う選手たちの胸中に迫った。

 オーストラリア戦前日の22日に30歳の誕生日を迎えるフッカー・庭井祐輔(横浜キヤノンイーグルス)の目標は明確だ。

 「W杯に出たい。それが、今一番の目標」

 スクラムの強さと突破力を武器に自国開催のW杯出場を目指していた19年1月、右アキレス腱断裂の重傷を負った。昨季トップリーグはプレーオフ含め、出場は5試合止まり。21年度の日本代表候補選手にも名前はなかった。その後、同じポジションに負傷者が出た影響で、5~6月に行われた合宿に追加招集されたが、想定外の代表参加に心身ともに準備不足で出場機会をつかめなかった。複雑な思いを抱え、約2か月ぶりに家族のもとへ帰ると、昨年8月に生まれた長女から「他人感を出されてしまって…」とショックも味わった。

 「ジェイミー(ジョセフ・ヘッドコーチ)には『もっとアピールしてほしい』と言われた。まずは試合に出ないと」

 大けがを経て、代表に戻れた喜びの反面、チャンスをつかめなかった悔しさ、反省を踏まえて夏を過ごした。けがの予兆を感じても「無理すればいい」と思っていた。しかし、その考え方を改め、未然にけがを防ぎ、継続したトレーニングができるように努めた。所属先では「ズバっと言ってくれる」という沢木敬介監督に指導を受け、疲れると悪い体勢でタックルにいく癖を徹底して修正した。

 参考になりそうな他競技から学ぶ意識も持った。「予測して1つ早く動いてプレーできるように」と、東京五輪ではバスケットボールをテレビ観戦。試合中に視点をどこに置き、予測して動くのかを考えた。19年W杯で活躍した堀江翔太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)のような「スキルがあって、いてほしいところにいる、気が利く選手」が理想形だ。

 庭井が5月末に追加招集された際、ちょうど一緒にサイクリングをしていたフランカー徳永祥尭(東芝ブレイブルーパス東京)は、秋の代表活動で声がかかった。

 「運の部分が大きい。この2年、けがをしまくったので、いつまたするか分からない。(23年W杯は)今のところ何も見えていない。やれることを必死にやるのが大事」

 ベスト8に進出した19年W杯はメンバーに入っていながら、出場機会がないまま終わった。21年のトップリーグはシーズン中にあごを骨折し、2試合のみの出場。あごは19年春にも折った箇所で、プレートを抜いた直後に再び痛める不運だった。

 「また折れたら手術してもらいます。骨が折れたところで死なないので大丈夫です」

 W杯では控え組として代表チームを支えた。そのプライドがあるからこそ、負傷しても恐怖心を抱くことなく、激しいプレーもいとわない。愚直なまでの前向きさで、一歩ずつ進んだ先にフランスW杯が見えてくる。(大和田 佳世)

 ◆日本代表の秋日程
▽ 9月29日~ 強化合宿(宮崎)
▽10月16日~強化合宿(大分・別府)
▽10月23日 オーストラリア戦(昭和電工ドーム大分)
▽11月 6日 アイルランド戦(ダブリン)
▽    13日 ポルトガル戦(リスボン)
▽    20日 スコットランド戦(エディンバラ)

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