具智元、レメキら2019年W杯組は新天地から再び勝負に挑む…連載「ジョセフJAPAN 2021年秋の挑戦」(2)

スポーツ報知
「強いチームで学び、競争し合ってやりたかった」と移籍の理由を明かした具智元

◆ラグビー ▽テストマッチ 日本代表―オーストラリア代表(23日13時45分キックオフ、昭和電工ドーム大分)

 ラグビー日本代表は16日、秋のテストマッチ4連戦に向け、大分県別府市でキャンプに入った。世界ランク3位の強豪オーストラリア代表との試合(23日)を控え、スポーツ報知では「ジョセフJAPAN 2021秋の挑戦」と題した連載を掲載中。第2回は新たな移籍先で刺激を得た2019年W杯代表組の現状を追った。

 2022年1月開幕の新リーグ「リーグワン」に備え、今オフは多くの選手が移籍した。19年W杯でFW最前列で屋台骨となったプロップ具智元もその一人。17年から所属した三重ホンダヒートからコベルコ神戸スティーラーズに移った。

 「ホンダが(新リーグで)2部になると決まって、真剣に考えた。強いチームで学びながら、競争し合いながらやりたい気持ちがあった」

 三重では「幽霊というか、音がたまにする」という自宅で、チームでコーチを務めていた元韓国代表の父・東春さんを始め、大分・日本文理高や拓大でも一緒にプレーした兄・智充さん、母と生活していた。移籍を相談すると「お父さんは全部自分に任せる、という感じでした。お母さんは寂しそう」だったという。23年W杯の開催地フランスの複数クラブからオファーもあったものの、世界的なコロナ禍の状況を考慮し、神戸行きを決めた。

 新天地は刺激にあふれている。神戸には、19年W杯で最後までメンバーを争ったベテランの山下裕史、今回の代表に名を連ねる中島イシレリらプロップだけで代表経験者が5人も在籍する。

 「スキル練習をやった時に、体が大きいのにプロップでもスキルをうまく使えていて、自分も磨かないといけないと思った。イシレリさんはすごくトレーニングが好き。自分から行ったりするのを見て、ちょっと違うなと思った」

 課題の運動量を上げるために走り込みの量を増やし、食生活に気を配って体脂肪を落とした。大好物のラーメンも「結構、我慢してます」とのこと。ただ、「この前、(神戸の同僚・山本)幸輝さんと行っちゃったけど…」と少し照れながら告白。髪が伸びても、環境が変わっても変わらない、実直な人柄をにじませた。

 2年前のW杯でグラウンドを駆け抜けたウィングのレメキ・ロマノ・ラヴァは、宗像サニックスブルースを離れ、自身国内5チーム目となるNECグリーンロケッツ東葛を新たな活躍の場に選んだ。数あるオファーから、トップリーグ9位だった東葛に決めたのは「新しい、強くなりたいチームが好き」だったから。

 「まだ代表でやりたければ1部でやらないと、と思った。トップチームに入って優勝するのは誰でもできる。オファーが来たのは最後の方だったけど、話をいろいろ聞いて『ここがいいな』と思った」

 強化部門を統括する役職「ディレクター・オブ・ラグビー」に元オーストラリア代表監督のマイケル・チェイカ氏を招き、さらに19年W杯日本代表SH田中史朗らを積極的に補強する姿勢に共感した。4児のパパとして、移籍決断の理由には「奥さんが東京の人だから、関東に帰って楽にしてあげたかった」と家族の事情も大きかった。

 春の欧州遠征は出場機会がなかったが、新しい環境で自慢のパワーやフィットネスを磨いた。「フィットネスはいつもチームで上位だから下がると怖い。パワーもだけど、誰にも負けたくない」と向上心は強い。ルール変更で重要度が増すキックを両足で蹴れることも大きな武器。「まだ21歳だから全然元気」と明るく笑う32歳は、まだまだ代表に欠かせない戦力だ。(大和田 佳世)

  ◆日本代表の秋日程
▽ 9月29日~ 強化合宿(宮崎)
▽10月16日~強化合宿(大分・別府)
▽10月23日 オーストラリア戦(昭和電工ドーム大分)
▽11月 6日 アイルランド戦(ダブリン)
▽    13日 ポルトガル戦(リスボン)
▽    20日 スコットランド戦(エディンバラ)

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