カメラマンが感じた渋野日向子の最大の魅力とは? 印象に残ったあのシーン

スポーツ報知
スタンレーレディス最終日、プレーオフ1ホール目の18番、チップインバーディーを決めたペ・ソンウに対し、拍手を送る渋野日向子(カメラ・相川和寛)

 スマイルシンデレラ・渋野日向子(22)=サントリー=の復活Vは涙の幕切れとなった。10月10日の女子ゴルフ・スタンレーレディス最終日(東名カントリークラブ)。4人で行われたプレーオフ(PO)2ホール目、渋野だけがバーディーを奪い、2019年11月の大王製紙エリエールレディス以来の優勝を飾った。

 優勝を争ったペ・ソンウのバーディーパットが外れ、渋野の優勝が決まると、私はすぐにカメラのレンズを渋野の方に向けた。優勝が信じられないという表情を浮かべた後、すぐに両手で顔を覆った。ペ・ソンウと抱き合うと、渋野の瞳からとめどなく涙があふれていた。女子ツアーを年間数試合取材している私にとって、渋野の優勝は国内ツアー初Vだった19年5月のワールドレディスサロンパスカップ以来。笑顔の復活Vを想像していた私にとって、感極まる姿は予想外だった。

 この大会で印象に残ったシーンがある。PO1ホール目。パー5の第3打をピンすぐそばに寄せた渋野は“お先バーディー”。ほかの選手のプレーをグリーン脇から見つめていた。ペ・ソンウの第4打はグリーン横からのアプローチ。入れなければ敗退が決まる状況で直接、カップにねじ込んだ。すぐさま、レンズを渋野に向けると、なんと相手のプレーをたたえるように拍手し、さらにペ・ソンウにグータッチを求めに行った。練習日やホールアウトする際に選手同士が和気あいあいとグータッチなどをすることはよくあるが、試合中にそういったことをする光景は見たことがない。ましてや優勝を争う“極限の状況”での出来事だった。

 自分がどんな状況でも相手のプレーに最大の敬意を払う。「スマイルシンデレラ」と呼ばれるように笑顔で私たちを魅了することはもちろんだが、渋野の最大の魅力は、相手選手をリスペクトできる人柄、人間力だと改めて認識した大会だった。(写真部・相川和寛)

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