輪島功一さん「ベルトを巻くのは当然」孫・磯谷大心の83秒TKOデビューにご満悦

スポーツ報知
プロデビュー戦で羽賀を攻める磯谷(右)(カメラ・小泉 洋樹)

◆プロボクシング「ダイヤモンドグローブ」 ▽68・5キロ契約体重4回戦 〇磯谷大心(1回TKO)羽賀彬光●(14日、東京・後楽園ホール)

 元WBA、WBC世界スーパーウエルター級王者・輪島功一さんの孫・磯谷大心(たいしん、20)=輪島功一スポーツ=が、羽賀彬光(35)=DANGAN越谷=を1回TKOで下し、プロデビュー戦を白星で飾った。輪島さんがリングサイドで見守る中、磯谷は右フックでダウンを奪うと、さらに立ち上がった相手にラッシュ。右が決まったところでレフェリーが試合を止めた。鮮やかに初陣を突破した磯谷の目標は世界王者。まずは来年、祖父も獲得した全日本新人王獲得を目指す。

 高々と右手を突き上げる孫に、元世界王者のおじいちゃんは自慢げに、顔をほころばせて拍手を送った。デビュー戦同士の対戦。元日本ランカーの父・和広トレーナー(44)が現役時代にはいたトランクスを譲り受けた磯谷が大物の片りんを見せる。1回、左フックで羽賀の腰が落ちると、攻勢をかけて右フックでダウンを奪った。立ち上がった相手にたたみかけ、右フックが決まったところでレフェリーがたまらず試合を止めた。

 「勝ててホッとしました。内容はあまり覚えていないけど、最初のダウンは右の(良い)感触がありました。倒して良かった」と磯谷は端正なマスクを崩して喜んだ。立ち上がりこそ緊張で距離感が鈍ったが、ジャブを上下に打ち分けてペースをつかんだ。

 祖父の輪島さんは試合直前、椅子をリングサイドに移動させ、周囲にたしなめられる場面も。“意気込み”は孫以上だったが、勝利を手にした磯谷には「完璧な試合をして、普通に勝って、面白くないよ」とニヤリ。周囲を常に笑顔にしてきた輪島さんならではの言葉だ。続けて「相手の動きは良かったし、勇気のあるボクシングだった」と素直にたたえた。

 カエル跳びパンチなど予測不能の変幻自在なボクシングが有名な祖父だが、孫は左ジャブを打ち込み、長いリーチを生かした強打で勝負する。だが、輪島さんがこの日も口にした「練習は根性、試合は勇気」という言葉を、世界王者を目指す磯谷は常に胸に刻んで練習している。

 「ベルトを巻くのは当然。どのくらい早くいけるかだね」とご満悦の祖父に、“3代目”は「まずは来年新人王を取りたい」と、輪島さんも獲得した全日本新人王トーナメント出場を明言した。日本初の祖父―孫による世界チャンピオン誕生に向け、勝利を重ねていく。(谷口 隆俊)

 ◆主な2世&3世ボクサー 輪島功一さんの次男・大千(ひろかず、現・輪島スポーツジム会長)は31歳でプロデビューした。元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎の次男・寿以輝(大阪帝拳)は現在、日本スーパーバンタム級9位。元WBC世界スーパーバンタム級王者・畑中清詞(現・畑中ジム会長)の長男で日本フライ級2位の建人(畑中)も注目のボクサーだ。3世では、“拳聖”ピストン堀口の孫・昌彰が1990年代に日本ランカーとして活躍した。海外では今年8月、元世界ヘビー級王者ムハマド・アリ(米国=故人)の孫ニコ・アリ・ウォルシュ(21)が1回TKO勝ちでプロデビューを飾っている。

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