中村憲剛氏、田中碧と守田英正が新システム成功の立役者 川崎時代の“経験”と“広い視野”

ボールをキープする田中碧
ボールをキープする田中碧
試合に勝利し森保一監督(右)の号令で円陣を組む代表イレブン
試合に勝利し森保一監督(右)の号令で円陣を組む代表イレブン

◆カタールW杯アジア最終予選▽B組第4戦 日本2―1オーストラリア(12日・埼玉スタジアム)

 サッカー元日本代表の中村憲剛氏が12日に行われ、2―1で勝利したW杯アジア最終予選オーストラリア戦を総括。森保一監督(53)が繰り出した新布陣4―3―3を成功させた立役者としてJ1川崎時代の同僚、MF田中碧(23)=デュッセルドルフ=、守田英正(26)=サンタクララ=を挙げた。

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 森保監督が採用した4―3―3でポイントになるのは、両サイドの守備時の高さだった。南野、伊東がどこまで下がって来るのか。下がれば厚みのある攻撃がしにくく、下がらなければスペースを使われる。勝利が欲しい日本としては両サイドを下げず、守備で2人の裏のスペースを使われないバランスを取りたかったはずだ。そこで貢献したのがインサイドハーフに入った守田、田中だった。

 2人は川崎時代にこのシステムでプレーしており、その点はよく心得ていた。Jクラブで採用実績が少ない布陣で、森保ジャパンとしても連係構築に多くの時間を費やせたわけではないだろう。2人の経験は財産だったはずだ。そしてその役割を務めるための資質、中間ポジションを取って味方にパスコースを作り、ビルドアップの出口になることができる。南野、伊東が下がってパスを受けることを減らし、高いポジションを維持させた。

 相手を見てプレーすることにもたけている。選手は、持ち場を離れることに一種の怖さを感じるものだが、味方と相手の位置を把握しているから離れる判断を下せる。守田がサイドに張ってボールを受けるシーンにそれがよく表れていた。2人は前を向く技術もあり、システムの有効性を発揮できる最適な選手だった。ただ、4―3―3を基本布陣にする必要はない。相手の戦術に合わせ、ぶつけていく方が合理的だ。

 とにかく大きな1勝をもぎ取った。決勝点につながるシュートを放った浅野がベンチへ向かっていく姿を見て、日本が一つになる瞬間を感じられた。監督の進退問題を始めとする周囲からの雑音、結果が出ないチーム状況。それらを吹き飛ばすくらいの一体感を感じることができた。W杯出場を決めた時、この試合がターニングポイントになったと言えるよう、今後の戦いも期待したい。(元日本代表、川崎MF)

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