活動資金難で“自転車操業中”の自転車女子五輪銀メダル・梶原が世界選手権へ出発 

スポーツ報知
梶原は世界選手権に向けて羽田空港から出発

 自転車トラック種目の女子オムニアムで、東京五輪で日本女子初の銀メダルを獲得した梶原悠未(筑波大大学院)が13日、五輪後初戦となる世界選手権(20日開幕、フランス)に向けて羽田空港を出発した。20日のエリミネーション、21日のスクラッチレース、22日の2連覇が懸かるオムニアムに出場予定で、「3種目全てでメダルを獲得したい。オムニアムでは(2024年)パリ五輪で金メダルを目指したいので、世界選手権で(24年まで)4連覇してパリに挑むと決めている。まず2連覇を一番の目標にしたい」と決意を示した。

 昨年大会で日本女子初の金メダルをつかみ、今夏の五輪の出場権を獲得した。初の五輪ではオムニアムとマディソンの2種目に出場し、本命種目のオムニアムでは日本女子初の表彰台となる銀メダルをつかんだ。その後は「競技人生で最長」という2週間の休暇をはさみ、大学院の課題に励みながら、3年後のパリ五輪を見据えてロードとウェートのトレーニング量を増やして調整してきた。

 世界選手権に出場後はそのまま、11月から欧州各地で行われる国際大会・チャンピオンズリーグにも日本勢で唯一参戦する。同リーグは今年から新設され、トラック種目で初の賞金レース。出場選手は招待制で、昨年の世界選手権覇者・梶原らトップ選手のみが招待される。11月6日にスペイン・マヨルカ島での第1戦から12月11日からの第5戦、イスラエル・テルアビブ大会まで全5レースが行われる。「成績でアピールすることに加えて走りの内容にもこだわりたい。(パリ五輪を見据えて)いろいろな挑戦をして、いっぱい失敗して課題を持ち帰りたい」と胸を躍らせた。

 一方、今回のチャンピオンズリーグは代表チームでなく、初めて個人で転戦する。そのため、コーチ、トレーナー、自転車の整備士、マネジャーらを帯同させるには滞在費などで計2500万円のかかるというが、そのほとんどを個人で負担しなければならない。現在、スポンサーは五輪前からサポートを受ける光英科学研究所の1社にとどまる。五輪後に同リーグ参加の招待状が届き、急きょ新スポンサーを募集したが「個人でお二人に支援をいただいたが、まだまだ企業とは契約に至っていない」という。今回は経費削減のため、リーグ参戦途中からマネジャーを務める母・有里さんのみが合流予定だという。

 五輪では目標の金メダルに届かなかった。“敗戦”の要因として「ヨーロッパの強豪選手に比べて国際レースの経験が足りなかった」と分析する。コロナ禍もあって五輪前は昨年2月の世界選手権以降、今年5月の国際大会1戦のみの出場で、世界の強豪選手を相手に大学院で研究してきた戦術を試す機会が少なく「自分のレースができなかった」と反省を残した。そのため、3年後のパリ五輪に向けて世界のライバルと競う貴重な機会となる、チャンピオンズリーグには毎年参戦する意向。今後のスポンサー募集についても「継続していきたい」と見据えた。

 五輪で日本女子初のメダル獲得にも「すっごく悔しい」と言い放った24歳。銀メダリストは3年後のパリ五輪での雪辱に向けて、強い決意を胸に再出発を図る。

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