◆JERAセ・リーグ 広島3―0DeNA(12日・マツダスタジアム)
広島の九里亜蓮投手が、ハーラートップタイ12勝目を挙げた。許した安打は4回2死から宮崎に浴びた左翼二塁打のみ。7回1安打無失点の好投。巨人戦(東京D)に先発した阪神・青柳も12勝で並んだが、今後中4日でも最大2登板のライバルに対し、九里は登板間隔によって最大3登板が可能。プロ8年目で初タイトルの最多勝に大きく前進した。
主砲のバットが九里を援護した。両軍無安打無得点のまま迎えた4回に1死から小園、西川の連打で一、二塁とすると、鈴木誠が左翼線に先制の適時打。8回1死二塁から34号2ランで貴重な追加点も奪い、全3得点をたたきだした。猛打賞で打率3割2分3厘に上昇。試合前まで5厘差でリーグトップだった坂倉が4打数無安打で3割1分9厘となり、鈴木誠が首位打者に返り咲く形となった。
九里の後を受けたリリーフ陣も踏ん張った。2番手・島内が1点リードの8回に2死一、三塁のピンチを招いたが、3番手・バードが楠本を見逃し三振に仕留めた。3点リードとなった9回は栗林が完封リレーを締めくくり、新人で歴代単独2位となる32セーブ目。新人記録として15年のDeNA・山崎康晃まで、あと5つ。15試合連続セーブは91年の大野豊の記録を更新する球団新で、97年の横浜・佐々木主浩の16試合(98年に日本記録22試合)に次ぐ歴代4位となった。
チームは今季2度目の6連勝で3位・巨人とのゲーム差は「5」。シーズン残り11試合で巨人は8試合。厳しい状況に変わりないが、わずかな希望をつないだ。