◆JERAセ・リーグ 巨人1―2阪神(12日、東京ドーム)
糸を引くようなライナーが右前で弾むと、スタンドから大きな拍手が送られた。一塁ベースに到達した松原聖弥が、少しだけ表情を緩める。「毎日、塁に出るために必死です。明日も打てるようにしっかりと準備したいです」。0―2の6回無死から青柳の内角球を引っ張り、9月11日の中日戦(東京D)から26試合連続安打。「25」で並んでいた68年の王貞治をかわし、球団歴代単独3位に立った。21試合連続安打の長嶋茂雄(69年)はすでに抜いているが、これで“ON超え”となった。
松原は、同じく育成入団から新人王へ上り詰めた松本哲也(現2軍野手総合コーチ)を目標にしてきた。「ずっと松本コーチを目指してやってきました。僕はまだまだそんな選手ではありませんが、いつかそうやって育成選手の目標になれるように、恥ずかしくない結果を残したいです」。松原の成功も3ケタ背番号の後輩たちのモチベーションになり、夢を与えることにつながる。