【巨人】リーグ3連覇消滅 9月から大失速 CS下克上へ開き直って…担当記者が見た

スポーツ報知
2回2死満塁、近本(手前左)に先制打を許したメルセデス(中央=カメラ・池内 雅彦)

◆JERAセ・リーグ 巨人1―2阪神(12日、東京ドーム)

 巨人が4年ぶりの7連敗を喫し、優勝の可能性が完全に消滅。阪神戦14年ぶりの負け越しとなった。先発・メルセデスが5回途中2失点で降板。打線は6回の丸の適時二塁打だけに終わるなど貧打ぶりは依然として深刻だ。クライマックスシリーズ(CS)へ向けて立て直しは急務。巨人担当・西村茂展キャップがV逸の敗因を挙げ、日本一奪回へ課題点にも言及した。

 最後はチームの“心臓”のバットが空を切った。9回2死、坂本が三振に倒れた瞬間、リーグ3連覇への道が途絶えた。「そうですか。そこは受け止めるしかないでしょうね」。原監督は感情を押し殺すように淡々とした表情で、約50秒の試合後会見を終えた。

 この日も今季を象徴したかのように、あと一本が遠かった。2点を追う6回、丸の適時二塁打で1点を返し、なお2死満塁で大城が空振り三振に倒れた。7回2死一、二塁、8回1死一、三塁と終盤につくった好機を生かせず。「なかなか殊勲打がね。ここという時に男になってくれる人が、この数か月出てこないね。懸命にやっているけどね」と指揮官。4年ぶりの7連敗となったが、その間の全戦で2得点以下と打線に元気がない。対阪神戦の14年ぶりの負け越しも決まった。

 まだ終戦ではない。優勝できなかった理由を振り返る時ではないが、潮目が変わった瞬間は、と言われれば9月3日からの阪神3連戦と答える。

 今季最多の貯金15を持ち、首位で敵地に乗り込んだ上で2敗1分けに終わった。初戦は2点リードの7回に乱れた戸郷を引っ張り、逆転を許した。2戦目はビエイラが逆転サヨナラ2ランを被弾。3戦目は、試合後に指揮官が「私自身の用兵のミス」とわびたように、6点リードの6回の守備から坂本を休養させるために下げたが、代わった若林や広岡の失策から傷口が広がり、同点に追いつかれた。

 戦前は「一戦必勝」を強調していたが、特に1、3戦目は先を見たタクトに映った。その唯一の“ブレ”が、全ての始まりに思える。そこから33試合で7勝21敗5分け。その間は先発ローテを5枚で回して勝負をかけたが、打線が深刻な不振に陥るなど勝負の秋に投打がかみ合わず、大失速した。

 だが、加えたい。その裏にあったのは、選手への敬意だった。原監督は本当に、選手を信頼していた。コロナ陽性者や助っ人陣の離脱、主力の負傷が相次いでも、泣き言は一切口にしなかった。原監督から感謝する言葉を聞いたのは一度や二度ではない。戸郷なら乗り越えられる。若林、広岡なら守ってくれる。勝負に情が挟まったなら、それはコロナ禍だからではないか。

 まだやれることはある。球団史上いまだ例のない、下克上でのCS突破、そして日本一へ。切り替えるのは容易ではないが、選手には吹っ切って、開き直って、声を出すところから始めてほしい。(西村 茂展)

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