初代竜王・島朗九段の分析 藤井聡太三冠が辛抱の名棋譜作った 79分悩んだ6六金で勝利呼びこんだ

スポーツ報知
島朗九段

 将棋の豊島将之竜王(31)に藤井聡太三冠(19)=王位、叡王、棋聖=が挑戦する第34期竜王戦七番勝負第1局が9日、東京都渋谷区のセルリアンタワー能楽堂で前日から指し継がれ、先手の藤井三冠が123手で先勝した。忍耐の時間が続いたが、激闘の終盤で勝機を逃さず。竜王奪取、史上最年少四冠に向けて好スタートを切った。第2局は22、23日に京都市で行われる。

 辛抱、我慢の神経戦の最後にスプリント勝負になった難戦でした。序中盤は豊島さんの周到な指し手が目立ち、竜王の快勝譜で終わってもおかしくなかったのですが、藤井三冠が辛抱の名棋譜を作った印象です。

 藤井さんの最長考79分を使って指した▲6六金に心の揺れを類推しました。苦しい局面を眺め続けるのはキツいもので、前向きな展開も望めない中で苦しみながら指した一手が結果的に勝利を呼び込みました。

 自分が遠い昔に竜王に就かせていただいた時、もっと強い棋士はいたので当惑もありましたけど、竜王の栄誉やありがたみに後の人生で助けられました。翌年、ちょうど今の藤井三冠と同じ19歳だった羽生善治さんを挑戦者に迎えて。自分は豊島竜王のようなトップ棋士ではなかったので、しかるべき方に手渡すことができた記憶として残っています。

 竜王戦の重さは時代を経ても何ら変わることはありません。第1局を拝見して再認識しました。

 ◆島 朗(しま・あきら)1963年2月19日、東京都世田谷区生まれ。58歳。高柳敏夫名誉九段門下。80年、四段昇段。88年、初代竜王。94年、順位戦A級に昇級。羽生善治、森内俊之、佐藤康光との研究会「島研」で研さんを積んだ。

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