【プチ鹿島の本音】 菅政権の1年 まだ検証必要 本当にのりは付いていたのか

スポーツ報知
プチ鹿島

 新首相が誕生しましたが、菅前政権のこの1年を忘れちゃいけないと思います。検証案件が多い。

 たとえば広島の原爆死没者慰霊式・平和祈念式のあいさつでの「原稿1ページ読み飛ばし」。政府関係者は、原稿に「のりが予定外の場所に付着し、めくれない状態になっていた」として「完全に事務方のミスだ」と釈明しました(共同通信)。

 本当にのりは付いていたのでしょうか。読み飛ばしというより責任飛ばしではないのか? 誰にでも間違いはありますが、その後の振る舞いに政権の体質が出た可能性がある。メディアにはぜひ調べてほしいと当時ラジオで喋(しゃべ)りました。権力チェックという意味も勿論(もちろん)ありますが、何より好奇心が発動して記者ならよだれが出る「ネタ」でしょうと。

 すると遂に調べた方がいた。広島在住のジャーナリスト宮崎園子氏です。オンラインメディア「インファクト」に調査報告を掲載。宮崎氏は広島市に公文書開示請求をして「原本」を確認した。その結果「のり付着の痕跡は無かった」ことがわかった。むしろあいさつ文は丁寧につくられていて「めちゃくちゃいい仕事、してますね」と思わず口に出たという。宮崎氏もめちゃくちゃいい仕事してますね。

 一方で大手の「新聞」は何をしていたのだろうと不思議に思う。最後の菅首相会見を見ていたら慰労会のような雰囲気を感じた。労をねぎらうのもマナーかもしれませんが、記者の本当のマナーとは権力者にとって耳の痛いことを聞き続けることではないでしょうか。こちらの好奇心に対してもっと期待に応えてほしかったです。

 総裁選という“興行”をやって不人気総裁の顔を替え、「さぁ次~」というのは“興行主”の思惑どおり。菅政権のこの1年はまだまだ検証されなければいけないはずです。(時事芸人)

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